モロッコを歩いていて美しいな、面白いなと興味惹かれることは、いつもの私の生活の中にもあるものなのに明らかにそれとは違う、あるいは見え方は違うのに目指すところがとても似ている、そんなものだったりします。
日本ではそう簡単には見つけられないピンクの壁に空色の扉や窓枠、モロッコの田舎の村では乾いた大地と強い光にこの上なく映え、人々の生活を彩ります。
揚げたてのドーナツを売るお店があって、それをテイクアウトするとしたら、紙の袋か箱か、何かに入れて渡されるでしょう。それがこの通り、植物の繊維で括ってはいどうぞ。これがドーナツ屋さんのお持ち帰りスタイル。複数個買ってもビーズのように輪に紐を通して括ります。確かにこれなら油で手を汚すことなく持ち帰れて、エココンシャスですよね。そして何より、これを手に持った人の姿がなんとも可愛らしいのです。あー、なんて面白い。
文字も目から入る情報の中ではとても印象の強いものですね。日本語の文字も、外国の人から見ると、インパクトが強くて格好良く見えるようですが、私には風に吹かれるようにしなやかなアラブ文字は、なんとも美しく絵になるように見えます。日本語もフォントで劇的に印象が変わる文字ですが、こちらも負けていません。デコレーション文字、みたいな感じでしょうか、丸みを帯びてカーヴィーな女の子のよう、手書きならではのアジもあります。そもそも、文字は何かの形状や状況を現しているのですから、日本語もアラブ語も描くように書くのに向いた文字なのでしょう。こんな素敵な文字を見ると、いろんな文字で印象を比較してみたくなります。
この夏日本の方もたくさん目にしたに違いないお馴染みの西瓜。この日、私たちが村の人々の差し入れに買ったものは、なんと一個20kg!ちょっと持ってみろと言われて持ち上げてみようと思ったら、とんでもない、地面からピクリとも動かせません。米俵のように肩に担いで、西瓜屋のおじさんが車のトランクまで運んでくれました。その西瓜を村の男衆が食べやすい大きさに切り分けてくれたのですが、この通り、何本ものナイフがブスブスと突き刺さっているではないですか!まるでサーカスのナイフ投げの如く。なかなかワイルドなプレゼンテーションです。
こちらはなんだかうちの近所でも見覚えのある風景、焼き鳥屋さんみたいですが、羊肉を串焼きにしています。正真正銘の炭火焼。ちなみにこのお店、町一番と友人から太鼓判を押されたので早速いただいてみると、あっさりとしていてジューシー。新鮮なお肉ならではの美味しさでした。あー、こうなるとビールが飲みたくなるのですが、ここでもガス入りのお水でしのぎました。
\モロッコはこんなところ/
首都 ラバト
面積 44.6万㎢
国教 イスラム教
言語 アラビア語(公用語、フランス語)
通貨 ディルハム
【日本からのアクセス】
日本からの直行便はなく、ドバイやカタール、もしくはスペインなどのヨーロッパ各国の経由便のみ。所要時間は20時間程度。
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