限定合理性。

人は、すべてのことを知ることはできず、限られた情報の中で自分が正しいと信じることを合理的に判断していくことしかできない。だから、自分の判断力を上げていくには、絶えず学んでいくしかない。

今、通っている大学院での雑談中、教授から出た言葉です。だからというわけではないのですが(笑)、咲子とともにトヨタ自動車のレクサスのブランディングとアリババの日本展開についてのお話聞くために、国際展示場で開催されている「ファッション ワールド」へ。

世界40か国のブランドが出店する巨大な展示会です。
期間中、小売りや流通、ブランディングなど、ファッション産業の現在が分かる中心に多種多様な講演が開催されます。今年はデザイナーの高田賢三氏の登壇も。

レクサスとアリババ。日本と中国のトップ企業の“現在”をうかがえるチャンスです。ミモレの運営にあたり、何かしらの気づきやヒントがあるはず、と講演に参加。

登壇後、2ショット撮影を快くお受けいただいたトヨタ自動車 レクサス ブランドマネジメント Jマーケティング室長の沖野和雄さん。「レクサス」ポーズで。


レクサスのブランディングについてのお話はたいへん興味深く、ミモレでも生かしたいアイデアがたくさん! 特にレクサスがリブランディングする際の注意点やブランドを盤石なものとするための強化策は、大草ディレクターからミモレを引き継ぎ、大森ミモレ(「西野ジャパン」「森保ジャパン」……サッカー日本代表のような言い回しですね笑)を盤石なものとするために、日々格闘する私たちにとって心にズシンと刺さりまくり。「やっぱりそうだよね」と必死にメモをとりまくる私と咲子なのでありました。

ちなみにレクサスのCMの変遷を見ると、どのようなリブランディング戦略の流れがあったのかが分かりやすいので紹介させてください。

初期。「スピードを出しても、ボンネットにならべたグラスが落ちない」という、優れた機能をシンプルかつダイレクトに伝えた動画。日本の技術力を世界に示したCMですね!

リブランディング時。優等生イメージを払拭するため、ブランドの熱量を伝えるためのCM。賛否は別れたものの、「レクサスは変わる」というアグレッシブなメッセージが伝わってくる。

現在。「驚きと感動の体験を作り続ける」というヴィジョンのもと、夢のある未来を提示するのがレクサスだとする力強いメッセージを発信。

そして、アリババ。毎年11月11日に行う24時間のタイムセール「 独身の日(シングルデー)」を開催し、昨年は過去最高となる1,682億人民元(約253億ドル/約2.87兆円)の総取引額を記録(昨年の日本の主要百貨店の総売り上げの年商(!!!)とほぼ同額の売り上げだったんだそう)。日本では、amazonのようなECサイトとして有名なアリババですが、メディア、決済システム、物流、マーケティングと業態は多岐にわたります。そして、確実、かつ迅速に日本展開も進めており……お話を聞いていると、日本政府がキャッシュレスを推し進めるより、アリババ社におまかせしたほうが数倍早いスピードで成果が上がりそうな気さえしました。


個人的には、先日引退を表明した創業者のジャック・マー会長に興味があります。早く自伝が発売されないかな! 

アリババ創業者ジャック・マー「引退宣言」全文を読んでわかったこと〜現代ビジネスより〜

と、とにもかくにも、日中のグローバル企業最新事情をインプット。「ミモレの運営と直接関係なさそう」と思われるかもしれませんが、得るものはたくさんありました。

視野が広がった頭で考える未来は、少しだけ視点が高く、視野が広がる気がするのです。さぁ、志を高くもって頑張ろう!

今日のお品書き
ヴィンテージの達人、エディター白澤さんによる特集が始まります。初心者の方のために、失敗しないコツを指南いただいています。 ヴィンテージショップを巡る日に必要な持ち物、とっても参考になりますよ!