大人になった今着るならストリートの“加減”はどれくらい?
今回は、モデル今宿麻美さんとスタイリスト百々千晴さんによる大人になった今着たいストリートカジュアルのスタイリング提案です。コーディネートはすべて、今宿さんの私服に百々さんセレクトのアイテムをMIXしたもの。ポイントはストリートの“加減”です!
LOOK.01
ロングコート×ハイテクスニーカー
「コンバースはもはやストリートじゃなくてベーシック」
再入門したいときに、始めやすいのがスニーカー。たとえばチェックのワンピースにロングコートを羽織ったスタイル。もし足元がブーツなら、ベーシックな着こなしですが、足元をスニーカーにすることで一気にストリートに。ただし、スニーカーがコンバースやスタンスミスではなく、ハイテクであることがポイントなんです。
百々:もしスニーカーがコンバースだったら“ストリート”にはならないんですよね。以前ならコンバースがスタイリングの“ハズし”になっていたんですが、今となっては、コンバースは“ベーシック”。
今宿:確かに! そういえば私も以前ははいていましたが、最近はご縁がないかも。ここのところオーバーサイズのものが多いから、ハイテクスニーカーくらいのボリュームがないと、足が小さく見えてしまってバランスが取れない、ということもあるのかもしれませんね。
百々:そうですね、今っぽいボリューム感のバランスが取りやすく、新鮮なハズしになってくれるのがハイテクスニーカー。それにハイテク系はどんどん進化しているから、軽くて履き心地もよくて、足に優しいから大人にはうれしいですよね(笑)。ソールが厚いし、かかとが高くなっているものもあるから、スタイルよく見せる効果もありますし。
LOOK.02
ボアコート×素材MIXスカート
「オーバーサイズのアウターは、着こなしで、合わせで、抜け感を足す」
今シーズンは、オーバーサイズのアウターが大人気。太って見えないか、バランスが悪く見えないか、気になってしまうアイテムでもありますよね。たとえば今回のスタイリングで登場する、まさにストリートなボアアウター。合わせるボトムは、細身のパンツを思い描きますが、究極すぎて着こなすのが難しい。一体何を合わせるのがちょうどいいのでしょうか?
百々:上下ともにボリュームのあるものの合わせは、素敵ですが、ある程度背がないと着こなすのが難しい。でも、ボアアウターがオーバーサイズだからといって、スキニーデニムやタイトスカートなど、脚のラインが出るほどの細身なアイテムを合わせなくてもいいんです。ストンとしていれば大丈夫。十分バランスが取れます。
今宿:合わせたスカートは、チェックの上にチュールを重ねているのが新鮮でした。私もチェックはよく着ますが、メンズライクに着ることが多いので、少しフェミニンなチェックは発見でした。
百々:今、ストリートカジュアルを着るなら、少し女っぽさやフェミニンな雰囲気も足したいなと思うんです。正反対の要素をMIXすることで決まりすぎないというか。
今宿:チュールの透け感やちらりと見える脚は、重く見えがちなボリューミーなアウターに抜け感をプラスしてくれますよね。
百々:そうそう、ボリュームのあるアウターは“抜け”も大切。ただ着ると着られちゃうから、後ろに抜いて着ると、バランスがいいし、こなれた雰囲気になります。ただ、真冬になったら、実際は寒くてしっかりジップを締めて着ちゃうと思うんですが、こういう抜け感が大事、ということは覚えておいてくださいね。
12月3日公開の3回目も引き続き、大人のストリートカジュアルの着こなし提案! ストリートの王道パーカー、そして今季の大人気アイテムケーブルニットが登場します。お楽しみに。
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PROFILE 百々千晴(どど・ちはる)
2002年渡英、2004年より東京をベースにスタイリストとして活動をスタートする。雑誌、広告を中心にスタイリングを手がけ、現在は「Union Magazine」編集長、ブランドディレクターとしても活躍中。12月9日には新刊『THE DODO JEAN - ジーンズ3本でスタイルは決まる!』が発売される。
スタイリスト/百々千晴
ヘア&メイク/河北裕介
モデル/今宿麻美
構成・文/幸山梨奈
PROFILE 今宿麻美(いまじゅく・あさみ)
1978年、宮崎県生まれ。18歳でモデルデビューし、モデルとして圧倒的な人気を誇る。2013年にスタイリストのMASAH氏と結婚し、2人の男の子の母に。2017年秋よりディレクターを務めるウィメンズウェアブランド「SEASONING(シーズニング)」をスタート。Instagram@imajuku0107