「ポコポコ骨たたき体操」とは、その名のとおり、骨をポコポコとたたく体操です。骨と呼吸のスペシャリスト、森千恕さんが教えるこの体操は、骨に刺激を与えることで、骨をしっかり育てるためのもの。特に、骨端(骨の端)がある関節部分を中心にたたくのですが、骨端が強くなると骨の代謝がよくなり、骨全体が強くなります。
また、靭帯・腱・筋肉がゆるんで関節の可動域が広がり、動きがよくなるため、骨が本来の正しい位置に戻り、体のゆがみが整い、さまざまな不調も改善しやすくなるそう。今回は森さんに、骨たたき体操の基本を教えてもらいました。
 

「骨たたき」は、たたく手の形が何より大事!


「ポコポコ骨たたき体操」で、何よりも大切なのが「たたき方」。効果を得るにはたたき方にコツがあるので、まずはそれを覚えましょう。

【たたくときの手の形は“山型”】

 

手の関節を曲げ、内側に水がすくえるくらいのくぼみができるように山型にしましょう。三角おにぎりを作るときの手のイメージ。この形でたたくとポコポコといい音がします。


【音は“ポコポコ”が正解!】

 

神社で柏手を打つように軽く、よく響くように両手を打ち合わせます。たたいたとき指先のほうに空気が行き、高い音でポコポコと鳴るのが正解。このたたき方だと骨に響き、全体にバイブレーションが伝わって骨が育ちます。手の形を山型にせずまっすぐにして拍手のようにパチパチとたたいたり、力まかせにゴンゴンと強くたたくのはNG。
 

「ポコポコ骨たたき体操」は、下から上への流れが基本

丸で囲んだ部分がたたく場所。たたくときは、心地よく感じるくらいの強さで、骨に響かせるようにたたくのがポイント。ただし、肋骨は軟骨が柔らかいので、ほかの部位の半分くらいの強さでやさしくたたくこと。

骨たたき体操は、椅子に座ったままでも、立って行ってもどちらでもOK。

1)まず体を動かす基本である、末端の手を10回打ち合わせます。

2)次に足裏の前足部を床に、左右10回ずつ打ち付けます。

2)ひざの内側→ひざの上→腰→肋骨の下部と徐々に上へ向かうように、体の前、後ろ、前とジグザグに各10回ずつたたいていきます。

4)最後に、肋骨までたたくことで胸まで引き上げた腕を振り、反動をつけ、最後にイスから立ち上がります(立って体操をしていた人はジャンプ!)

この動きで全身の骨が丈夫に。普段、イスから立ち上がるのがきつく感じる人も、これを練習するうちにラクに立ち上がれるようになります。

1~4を、1回につき1セット(約1分)行えばOK。また、頻度は一日1回だけでもいいので、なるべく毎日行うと骨がより丈夫になります。


たたくべきポイントや詳しいやり方のコツは、森さんの著書『1分ポコポコ骨たたき体操  100歳でもジャンプができる!』をぜひ参考にしてみてください。

森 千恕(もり せんじょ)

「からだの学校・湧氣塾」校長/ボディー・マインドカウンセラー/全国整体療法協同組合認定整体師
1954年、東京都生まれ。2000年から身体哲学者・勇﨑賀雄に師事し、骨と呼吸の勇﨑メソッドをマスター。現在「からだの学校・湧氣塾」の校長として、体のもつ限りない可能性を引き出す体の使い方、調整法を指導している。日商簿記三鷹福祉専門学校、朝日カルチャーセンター(新宿・横浜)、よみうりカルチャー恵比寿などで講師を務めるほか、2017年からデイサービス施設「金のまり」(東京都練馬区)で「ポコポコ骨たたき体操」を指導し、画期的な成果を上げる。既成のリハビリで十分に回復できていない人のカウンセリング、指導にも定評がある。

 

『100歳でもジャンプができる! 1分ポコポコ骨たたき体操』
森 千恕 著 勇﨑賀雄 監修 講談社刊 定価1320円(税込)


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『1分ポコポコ骨たたき体操』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など、講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
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撮影/伊藤泰寛(講談社写真部)
イラスト/須藤裕子
ヘア&メイク/千葉智子
モデル/島村まみ
デザイン/羽鳥光穂
編集協力/和田美穂
構成/生活文化チーム

出典元:https://kurashinohon.jp/1138.html

・第一回「骨はたたけば何歳からでも強くなるという驚きの事実」はこちら>>
・第二回「若返りたいなら、筋肉より「骨」を鍛えたほうがいい理由」はこちら>>