「夏こそ厚塗りが正解!」正しい日焼け止めの塗り方&最新アイテム
「何年もスキンケアがワンパターンなんです」。よく聞かれるのはそんな声。年齢を重ね、今までのスキンケアでは思ったような効果が出ない、肌が揺らぐ、エイジングが進む……そんな今こそ、スキンケアの見直しどきです。大人肌にふさわしい、これまでの固定観念をくつがえすスキンケアの常識を、一緒に更新しませんか?
右:美容インフルエンサーとしても人気の奥村さん。中:雑誌や書籍などで活躍中の、美容エディターの大塚さん。左:ミモレでおなじみの山根さんは年齢にあったスキンケアを探求中。3人とも40代!それぞれ、大人の肌の美しさを探求しています。
ミモレのブロガーとして人気の山根亜希子さんと奥村真理子さん。お二人も40代になり、年々肌悩みが増えてスキンケアを模索中だとか。そこで、長年美容皮膚科医や研究者への取材を重ね、スキンケアの知識が深い美容エディターの大塚真里さんに、40代のスキンケアについて指南してもらうことになりました。 今回のテーマは「UVケア」。紫外線が気になってくるこの季節、大人の肌の日焼け止めについて塗り方や基礎知識を改めて更新しましょう。
1.今、改めて確認したいUVケアの基礎知識
SPF値、PAについて
散乱剤と吸収剤の違いは?
2.焼かないための日焼け止めの塗り方3ステップ
3.崩さない!プロが厳選おすすめの3種のUVアイテム&選び方
1.今、改めて確認したいUVケアの基礎知識
一年を通してナチュラルメイクの山根さんと、スキンケアやメイクのこだわりがある美容インフルエンサーの奥村さん。お二人は日頃、どんなUVケアをしているのでしょうか。
「私は下地とファンデーションにUVの効果があれば、それでいいと思っているんです。使っているアイテムは下地もファンデもオンリーミネラル。さらっとした使い心地が気に入っています。日差しの強い夏以外は、いわゆる日焼け止めは使っていません」と山根さん。
一方、奥村さんはスキンケアも常に〝攻めの姿勢〟ですが、UVケアにはどんなこだわりがあるのでしょうか。
「実は私、日光アレルギーなんです。日光にあたるとすぐにぶつぶつが出てきたり赤くなったり。なので、UVケアは徹底的にしています。まずは、RMKの色のつかないロングラスティングUVを使って、そのあとに肌をトーンアップしてくれる色付き下地を塗ります。今、愛用しているのは美肌の女神・ソンミちゃんがプロデュースしたmeeth(ミース)のUVベース。そのあとに、レカルカのBBクリームを重ねています。私の場合、UVの三重奏ですね(笑)。
それぞれのUVケアがなじむまでの合間に、無印良品のボディ用の日焼け止めを体にも塗って、全身、徹底的に紫外線対策をしています。もちろんつばの広い帽子やアームカバー、日傘もマストアイテムです」。
「UVケアに対して山根さんのような方が一般的ですね。奥村さんはアレルギーをお持ちなだけあって上級者!
紫外線によって肌にダメージを受けるのはどの年齢でも同じですが、40代以上の大人の肌は紫外線を浴びるとさらにダメージが大きいんです。とにかく紫外線をカットすることは美しい肌でいるための基本なんです。
それでは、これから改めて日焼け止めの基礎知識、そして塗り方、選び方をお伝えしたいと思います」(大塚さん)。
肌を守る基準SPF値、PAについて
UVアイテムを選ぶとき、まず気にするのはSPF、PAではないでしょうか?
ここで意外と知らないSPFとPAについて説明しましょう。
<SPFとは?>
「Sun Protection Factor」の略。日焼けの原因となるUV–B(中波長紫外線)を防ぐ効果を表し、何もつけていない時に比べてUV–Bが何倍防げるのかを示しています。UV–B を浴びると、日焼けはもちろん、シミやそばかすの原因にも。SPFは2〜50、50以上の場合は「50+」と表示され、数値が大きいほど紫外線の防止力が高まります。
SPF1=20分と言われていて、SPF1の製品だとすると20分後には日焼けし始めることになります。つまりSPF 25で8時間後、SPF 50で16時間後という計算になります。ただし、これは平均的な日射量と規定の量を塗って測定したものになります。
<PAとは?>
「Protection Grade of UVA」の略で、UV-A(長波長紫外線)に対する防止効果を示すものです。UV–Aをあび続けると肌はゆっくり黒くなり、シワやたるみを引き起こします。PAは「PA+」から「PA++++」の4段階で表示され、「+」が多いほど防止力が高まります。
皆さん、SPAやPAの数値や基準が高いものを選んで安心していませんか?
ところが大塚さんは、見た目だけの数値に頼って安心していると、そこに落とし穴があると言います。
「製品のSPF値を測定する際には規定があって、決められた面積のなかに日焼け止めをムラや隙間なく均一に、それもしっかり厚く塗った状態で測定しています。でも実際、皆さんが日焼け止めを塗るときは白浮きを防ぐために薄くのばしますよね。ササッと塗ってムラになっていることもあるでしょう。
つまり使い方によっては、製品に書いてあるSPF値の効果には程遠いこともあるんですよ」(大塚さん)。
例えば、SPF50の製品も「直径5ミリ程度を薄くのばしたとしたら、SPF相当は20以下になることも」と、大塚さんは意識しているそう。
「日焼け止めはできるだけしっかり厚く塗り、さらに下地やファンデーションなどUVカット効果のあるものを重ねて、UVカットのトータル値を上げて日焼けから守るのがおすすめです」(大塚さん)。
肌を守る成分、散乱剤と吸収剤の違いは?
そして、SPFやPAとともに、知っておきたいのが紫外線防止成分である、紫外線散乱剤と紫外線吸収剤。
「吸収剤は、紫外線のエネルギーを肌の上で吸収することで、ダメージを防ぎます。敏感肌だったり肌あれをおこしているときは、ごくまれに刺激の原因になることもあるようです。ただ、最近のものはほとんどそんなこともなくなりました。ただし環境面においては、海の生態系にダメージを与えることが問題にもなっています。
一方、散乱剤はミネラルパウダーなどからできています。肌表面で紫外線を散乱させることで、肌を守ります。ただ散乱させているだけなので、敏感肌に負担をかけることがありません。
地球にも優しいので、海や山に出かけるときはできるだけ吸収剤不使用のものを選ぶのがおすすめです」(大塚さん)。
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