私はアルバイト、派遣社員、業務委託と、非正規雇用として通算10年以上働いてきました。

誰が褒めてくれるわけでもないので自分で褒めますが、10年といえば、企業でいうところの「永年勤続表彰」なるものをもらえる年数ですね……。と、そんな遠い目ポーズが板についてきた私も、41歳を迎える今年3月に契約期間満了でアルバイト先の会社を退職。
新型コロナウイルスによる影響で飲み会は自粛となりましたが、それでも3月上旬までは「桜が咲く頃にみんなで飲めたらいいね」なんて話ができるくらい、まだのほほんとしていました。

40歳・非正規雇用歴13年のプロが考えたコロナ騒動を乗り切る「メンタル」_img0
 

独立と同時にやってきたコロナ騒動で、スケジュールは真っ白に


それからあれよあれよという間に桜は散り、在職中の仲間たちは今リモートワーク真っ只中のようす。現場の混乱ぶりは想像に易く、辞めたてホヤホヤの人間からすると、この有事を共にできなかったことには若干の後ろめたさを感じます。が、そこは腹を括らなければ気持ちよく送り出してくれた仲間にも失礼と、今は自らを奮い立たせることしかできません。

 

そもそも、退職後はどうするつもりだったのか?というお話。
長らく非正規雇用と二足のわらじで細々と執筆活動をする中、契約満了が40歳という区切りもあって、ライターとして自立することに腹を決めていました。40という年齢なら、多くの企業が求めるのはマネジメント的役割であることが一般的です。そのなんたるかを多少なりとも経験させてもらったことで、自分は手足を動かさないと不安で仕方ない人間なのだと痛感したことも大きな理由でした。
手足とはつまり、経営や管理でなく、現場でずっと仕事をしていたい、ということです。

そんなわけで3月上旬から有給休暇をもらい、ライターとしての名刺の準備やら挨拶したい人の連絡先やらをまとめていたところ、タイミングよくお仕事をいただくことができました。「4月からは本格的に営業に勤しもう」とぼんやり思案している間に、外出自粛の呼びかけ。不穏な空気のままバイト先の退職日となる3月末を家で過ごし、迎えた4月には緊急事態宣言が発令。駆け出しの仕事に浮かれたがゆえの段取りミスも重なり、コロナ騒動が本格化してからというものスケジュール帳が埋まらない日々を過ごしています。