仲のよかったきょうだいが、壮絶な遺産争いの末に絶縁してしまった……。こんな話を耳にしたこと、ありませんか。または何らかのかたちで遺産相続のゴタゴタに巻き込まれたという方も少なくないかもしれません。
『身内が亡くなったときにすぐすべきこと 知っておくべきこと』によれば、東京都の場合、6人に1人が相続税の課税対象になるといいます。
「財産が手に入る!ラッキー♪」だけで済むならばまだしも、誰が、何をどれだけ相続するのかなど、みんなが納得するかたちで相続を行うためのポイントを本書から学びます。
課税される人が急増!「明日は我が身」の相続問題
テレビドラマや小説の話くらいにしか思っていなかった「遺産相続」。そんな他人事だと思っていた相続問題は、身内の死とともに、ほぼ誰にでも降りかかります。 人の死はいつか必ず訪れ、この世に何かを残して去っていくからです。
「そうはいっても、うちにはそんな財産はないから」とも言っていられないデータがあります。国税庁のホームページによると、2017年に相続税の課税対象となった人は全国平均で8.3パーセント。これは、2017 年に亡くなった人の12人に1人の遺産が課税対象になったことを意味します。地価の高い都市部ではさらに顕著で、東京都の場合は16.2パーセント。なんと6人に 1人の割合です。都市部では「持ち家に住んでいるだけで相続税がかかる」という噂も、あながち大げさとは言えないのです。
相続税の申告と納税期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内。余裕があるようにみえて、実際にはあっという間です。相続人全員に連絡をとり、遺産分割協議を行い、必要書類をそろえ……慣れない膨大な作業が続くだけでなく、納める税金まで用意しなければなりません。まずは下図でおおまかな流れをつかみましょう。期限があることですので、難しいと感じた手続きについては、「自分でもできそう」と抱え込まずに、税理士などの専門家に依頼したほうがよいでしょう。
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