先週17日(金)、パレスが声明を発表して突如明らかになった、ベアトリス王女の結婚!

「ベアトリス王女とエドアルド・マペッリ・モッツィ氏のプライベートのウェディングセレモニー が、17日金曜日11時、ウィンザーのロイヤルロッジにある、オール・セインツのロイヤル・チャペルで行われました。小さな結婚の儀には、クイーン、エディンバラ公や近親の家族が出席されました。 結婚式は、関連する政府の指導基準に従って執り行われました」。
 
エリザベス女王の次男アンドリュー王子の長女で、王位継承順位は9位のベアトリス王女。 8人いる女王の孫の中で、意外にも最後の独身者だったプリンセスが、ついに結婚。しかし婚約発表以降、父のスキャンダルに、コロナパンデミックまで重なり、本来予定されていた 5月の結婚は当然延期に……。来年まで延期かと思われるも先の見えない状況の中、ご本人達の決断は、“今出来る結婚式“でした。臨機応変に、でも受け継ぐべき伝統や家族の絆は守られた、異例で素晴らしい結婚式を挙げられたのです。 
 

お二人の出会いと婚約


お相手は、エドワルド・マペッリ・モッツィ氏。資産家で不動産関係の実業家、37歳。現在31歳(来月お誕生日)のベアトリス王女とは、6才差のカップルです。 
元々家族同士では知り合いだったお二人ですが、2018年秋に再会し、交際がスタート。一年後の2019年9月に、週末旅行で訪れていたイタリア、アマルフィでプロポーズ。 
エドワルドさんもデザインに加わったというダイアモンドの婚約指輪は、英ショウン・リーンのものでした。 

写真:アフロ

エドアルドさんには、元フィアンセとの間に4歳のクリストファー君という子供がいて、結婚と同時にベアトリス王女は、立場上義理の母ということに。英国王室歴史上初ではないとはいえ、王女のエドアルドさんへの深い愛と覚悟の表れといえるでしょう。
 

 

父アンドリュー王子が娘の結婚公式写真に不在の理由

写真:アフロ

お二人が結婚の誓いを交わされた教会、ウィンザーにあるロイヤル・チャペルは、父アンドリュー王子の離婚後、ベアトリス王女と妹ユージェニー王女、父娘3人でお住まいになっていた自宅の近くにあり、エリザベス女王もウィンザーに滞在中には、定期的に礼拝に行かれる馴染みのある教会です。 

招待客は、コロナ禍における英国政府のガイダンス(30人まで)に則り、20人未満とみられていま す。ロイヤルウェディングとしては異例の小規模に加え、事前に明かされないプライベートの式であったこと。なんと235年ぶりというほどレア。 

そして、この写真から分かるように、父の姿が公式写真に無いと言う点でも、いかにベアトリス王女の結婚式が異例であったかが伺えます。 
実際には、ベアトリス王女とともにバージンロードを歩かれた父アンドリュー王子でしたが、昨 年から世間を騒がせている性的スキャンダル。落ち着くどころか状況悪化の一途を辿る中、娘の一生に一度の晴れの日、公式なお姿は自粛された模様です。 

その代わりに、エリザベス女王とエディンバラ公が圧倒的な存在感をもって、不運続きだった可愛い孫のために一役買われた形に。 この写真からは、そんな女王ご夫妻の愛とサポートがとっても感じられるのです。 
 

孫だから許された、エリザベス女王から借用&アレンジされたウェディングドレス

写真:アフロ

アイボリーのヴィンテージ ポードソア・タフタに、裾はダッチェス サテンで切り替え。ディアマンテで装飾された豪華なドレスは、エリザベス女王から借用されたもので、ノーマン・ハートネルのデザイン。エリザベス女王のウェディングドレスもデザインした、ご重用のデザイナーです。 

実はこのドレス、女王の側近でファッション・キュレーターのアンジェラ・ケリー氏とデザイナー、 スチュワート・パーヴィンのサポートにより、ベアトリス王女のために、現代風に新たなアレンジが施されているんです。

それが袖!! 教会でノースリーブは相応しくないことや、トレンド好きのプリンセスらしく、オーガンジーのパフスリーブが加えられました。とってもお似合いですね! アレンジは最小限にされたかったのでしょう。よく見ると丈が少し短いところもご愛嬌。むしろ感動的ですよね。 
60年以上の時を経て、ドレスに新たな命が吹き込まれました。 
 

アレンジ前のオリジナルのドレスを着用されているエリザベス女王

写真:アフロ

初めてこのドレスがお披露目されたのは1962年、映画“アラビアのロレンス” のプレミア試写会でした。その後、1966年にも議会開会式(画像)で、再び着用された貴重なドレスです。 
この時女王は40歳。ローブ、グローブと一緒にお召しになっているのでノースリーブでも問題ありませんが、比較してみると、袖のあるなしだけでドレスの印象はかなり変わりました。 
女王からドレスを借り、そのドレスをアレンジするなんてことが許されるのも、ベアトリス王女が、孫であり生粋のプリンセスだからこそでしょう。

きっとこのウエディングドレスは、ベアトリス王女にとっての“サムシング オールド”と推測します。 

ちなみに、アレンジされたこのドレスは、母セーラ夫人のウエディングドレスとも似ていました……。
 

離婚後も大の仲良し。母セーラ夫人へのオマージュ

写真:アフロ

1986年、ベアトリス王女の母セーラ夫人がアンドリュー王子と結婚された際のウエディングドレスがこちらです。80年代の特徴でもありますが、大きなパフスリーブに、フィットしたボディ、美しく流れるようなスカートのラインなど、全体的にベアトリス王女のドレスと似ていることが分かりますね。 

ベアトリス王女のウェディングドレスには、これまで支えてくれた祖母や、両親の離婚後離れて暮らす母への変わらぬ思いが込められたものでした。 

 
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