春は心とからだの両方に不調が現れやすい季節ですが、風間ゆみえさんはあえて、「感謝の季節」と呼んでいます。その言葉の真意とは……?
風間ゆみえ
1971年生まれ。スタイリスト・ファッションディレクター。多くの女性ファッション誌で活躍し、近年は植物療法士やフランス植物療法普及医学協会認定のメディカルフィトテラピストとしても活動中。オンラインサロン「SALON_Y」では、植物の効能だけを学ぶのではなく、人と植物の関係を含め、植物について包括的に理解を深めることを大切にしながら、日常的に取り入れる方法を伝えている。著書に『LIKE A PRETTY WOMAN』、『Lady in Red』など。
春はぼんやり、ケ・セラ・セラ
春の楽しみ方を聞いている最中に、風間さんの口から出たのは「皆さん、春が好きですか? 冬をこよなく愛する私には、あぁ、冬が終わってしまうのね、なんて思う季節でもあって……」という本音。
「春は、地が動き、蝶が舞い、赤や白や黄色の美しい花々が私たちを楽しませてくれる素晴らしい季節でありながらも、私たちの身体は揺らぎ不調も多く見られる時期でもあるのです。
冬から春へと、外気温の変動に合わせて体内の状態を常に一定に保てるよう、ホメオスタシスと呼ばれる恒常性機能が働きます。
冬は体温を保つためにも身体はしっかりと栄養を溜め込もうとします。そして、上昇のエネルギーが働く春になれば、不要に溜めた毒素なども解放していくわけですが、それはすなわち、新たな季節を迎え、身体のなかの大掃除がはじまるようなもので、少々慌ただしくもなるのです。わかりやすいところでは、アレルギー反応が強く出はじめたり、肌荒れに悩まされたり、浮腫んだり、眠くてやる気が起こりづらかったりと私たちの身体は、容易く揺らぎ、不安定な状態になりやすいのです。体と心は一体。同時に気持ちが沈みやすくなったりもしますよね」
特に、この冬、頑張り過ぎた人ほど要注意。
「春に体調を崩したり、ひどいアレルギーになる人って、冬に頑張り過ぎた人が少なくありません。その反動が春にやってくるのです。『春うらら』って言うけれど、本当は私たちが一番辛い時季でもあり。
でもね、そこで、四季が移ろい、その姿に感謝を覚えるのです。
私たち身体の変化のなかにうまれやすい不調を、緑が芽吹き、花が咲いて、鳥が鳴いて、春風が頬を撫で、まるで応援してくれているような、そんな気分になるのです。いつからか、そんな自然の恩恵に口角を上げ、春を『感謝の季節』って呼んでいるんです」
身体を動かすことで「運」を呼び寄せる
風間さん自身は、ご本人にも自覚がないほど、自然に日々の生活の中で身体と心のケアを行っていました。
「もう習慣になってしまっているから、何をしてるかって聞かれると悩むけど、その時々の状態に合わせてハーブティーを飲んだり、精油を使ってマッサージしたりということは暮らしの一部のようになっています。
あとは、食べるものも自然と気をつけていますね。
基本は、難しいことは何もなく、旬のものを美味しく感謝していただくことですが、少し冷えがあるかな、巡りが良くないなぁ、ちょっと鬱々するなぁ、など身体からのサインを感じることがあれば、冷えを取り婦人系を整える漢方鍋を食べたり。(写真の)このハーブティーは、3月13日に七里ヶ浜にオープンするBIOPLE(ナチュラル&オーガニックなセルフケアアイテムが揃うショップ)のお客様に向けて、この地に降り注ぐ太陽と海と潮風のエナジーをイメージに作らせていただいたお茶なんです。ハイビスカスやローズヒップといった女性をサポートするハーブをたっぷりとブレンドしています」
定期的に身体を動かすことも大切にしているそう。
「占いエディターの青木良文さんが、運動っていうのは『運』を『動かす』って書くって言っていましたが、ホントだ!! って思わず声をあげ納得。
若い頃は、そんなに身体も丈夫なほうではなくて、わりと不調を抱えて仕事をしているような時も多くありましたが、30歳くらいだったか、心と身体を整えるためにアシュタンヨガを始め、気付けば倒れるようなこともなく、仕事も順調に1年間365日を元気に駆け巡ることができたりしたのも、"運動"——身体を動かすことが、運まで呼び寄せてるってことだったのかもしれません」
お肌のケアは、身体を丸ごと潤わせる意識で
風間さんにとって顔とボディのお手入れは、切り離して考えられないもの。
「顔と身体は皮膚一枚で全て繋がっているわけですから、本当は顔だけでなく、からだ中に潤いを与えたほうがいいと思っています。そのためにはデリケートゾーンの粘膜だって潤いが必須。そしてボディもオイルを滑らせることによって肌感覚を養うこともできます。抗酸化作用の高い植物油に、嗅覚から心の滞りをなくし、肌にはシワやたるみの改善に優れたフランキンセンスの精油を数的混ぜることもあります。それから寝ている間じゅう肌に触れる、寝具やパジャマにもこだわりたいですね。パジャマはシルク素材のものを愛用して、肌の摩擦を防いでいます」
アイテムを選ぶときは、テクスチャーも大切にしています。
「化粧品はテクスチャーも大事。柔らかでふわふわっていうのは、『あ、気持ちいい。自分の肌がいま、ふわっとしてる』っていうイメージが脳に届きますよね。そうすると、そういう肌になっていくと思うんです。この春は、ふわふわの肌を目指してケアを続けていきたいな」
<風間さんの肌の潤いを守るアイテム>
「顔も身体もシンプルケアが基本だけど、春は少し肌が荒れることもあるから、特に保湿を心がけて、潤いのバリアで花粉などの外的刺激から肌を守っているんです」
そんな風間さんが、肌の潤いを守るために使用しているのが『アヤナス クリーム コンセントレート』。
「ステップが少ないシンプルケアを心がけていますが、ジェル状クリームが肌に潤いの膜を張ってくれる心地よい使用感なので、化粧水の後、これを使えばOK。ぷるんとしたテクスチャーがやみつきに」
「身体じゅうの保湿にこだわっています。顔にはディセンシアのクリームの他、肌に潤いを与えながら皮脂バランスも整えてくれるふき取り式のクレンジングウォーターを使用。その他、自分の女性性の意識が高まると使いたくなるローズオイルをフランキンセンスの精油と混ぜてボディに使ったり、デリケートゾーンを、専用マッサージオイルで潤わせることも」
お問い合わせ先 /ディセンシアお客さまセンター
tel. 0120-714-115
撮影/Sophie Isogai
メイク/早坂香須子
構成・文/中田絢子
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