お出かけしづらい日が続いて、うつうつしますよね。わー、出かけたい! なにか楽しいことないかな? ってイライラしちゃいそうなときに、ぴったりの絵本を紹介します。
ユーモラスな動物たちと女の子が、家の中ということも忘れて思いきり遊んじゃう、開放感いっぱいのお話です。
この絵本『おうちジャングル』を手がけたのは、かわいすぎる動物のイラストで大人気のももろさん。 ももろさんといえば、いまにも動きだしそうな、かわいい動物たちの絵が思い浮かびます。 今回ご紹介する『おうちジャングル』にも、ユニークな動物たちがいっぱい登場、たっぷり堪能できるんです。
ファンタジーなんだけれど、日常の世界、という世界観が好き、というももろさん。『おうちジャングル』も、まさにそんな世界です。
動物も植物もすべて実在するもの、というこだわり
リビングに集まってきた動物たちは、こんな個性派ぞろい! でも、ただかわいいだけではなく、ちゃんと実在の動物たちなんです。
ふだんは、クマを描くことが多いももろさん。でも今回は、今まで描いたことのない動物をたくさん登場させたかったので、図鑑を見ながら、どんな性格なのかな?などと想像して描くことに。
こだわりは、植物の絵にも発揮されています。植物の生え方や育ち方は、最初、ネットで調べてはみたものの、紹介されている種類が少なく、実際にどういう風に広がったり生えたりしているのかわかりません。そこで、なんと、実際に植物園で生きているものを見て、図鑑と照らし合わせながらの作品作りになりました。
こんなこだわりが、一見とっぴなお話に、すっと入っていける秘密なのかもしれません。
おうちがジャングルだったら? の夢をつめこんで
そして、「もしも、おうちがジャングルだったら」という、ももろさんの夢をつめこんだ、おすすめシーンのベスト3はこちら!
① 冒頭のカーテンを開けるシーン
② フルーツを食べているシーン
③ ジャングルで夜空を眺めるシーン
こんな風に、ページをめくるたびにガラッと世界が変わっていくのは、絵本ならではの楽しみですよね。
たくさん遊んだあとにみんなで眺める夜空のシーンは、格別。絵本を読んでいるだけなのに、ほっと心がほどける心地がするのが不思議なくらいです。
そして、ラストシーン、ペロがなにを見つけたかに気づいた方は、「え? ほんと?」と思うこと、まちがいなし!
7年の構想をへてようやく世に出たジャングルの友だちと、たっぷり遊んで、鬱屈した気分を吹き飛ばしてくださいね。
ふだんの暮らしを大切に
ツイッターでも人気のももろジュニア。お手伝いが大好き、お花が大好き、そして、毎日読み聞かせをしているためか、絵本も大好き!ママの描いた絵本『こねこのルップ りんごだいすき』がお気に入りです。
身近に小さい子どもがいることで、わかってきたこともあり、ますます絵本作りに熱が入る、というももろさん。次作も楽しみですね。
生活の中で使えるものを手がけていきたい、というももろさん。アカチャンホンポで販売しているベビー用パジャマのイラストも手がけています。……かわいい!
ももろさんから
「この絵本は、着想してから私の中でずっと眠っていたものを担当さんがいいね!といってくれて絵本になりました。7年間心にあった世界を表現したくて、植物園に行ったり、図鑑もたくさん調べて描きました。そんなジャングルの中を冒険してもらえたら、うれしいです」
試し読みをぜひチェック!
▼横にスワイプしてください▼(実際の絵本は左開きです)
ももろ
絵本作家。MOEの誌上コンテストに応募し続け、2013年に賞をとったときに声がかかり、絵本デビュー。主な作品に、『ポポときせつのおかしづくり』(あかね書房)、『こねこのルップ りんごだいすき』(小学館)などがある。絵本制作のほか、雑貨やぬいぐるみテザイン、広告など、幅広い分野で活動中。オリジナル雑貨Bitte Mitte!を展開。2歳2ヵ月の男の子と夫との3人暮らし。日々の暮らしやイラストを紹介するツイッターには、4万人のフォロワーが。
『おうちジャングル』
作:ももろ
あかりちゃんがある朝起きると、おうちの外がジャングルに!
はりきってリビングにおりていくと
そこには、どうぶつがびしょぬれであつまってきていて……。
かわいい動物の絵で大人気のももろさんが描くおうちでぼうけんファンタジー。
みんながいたら、ほら、いつものおうちがこんなに楽しい!
*読んであげるなら3歳くらいから
*自分で読むなら5歳くらいから
*すべてひらがな
文/幼児図書編集チーム K
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