これから持たない人が増えるもの3:みんなが持っているもの


今後、人の生き方は、どんどん多様化してきます。それにより、今までは、「(自分は特に欲しいわけではないけど、)みんなが持っているもの」を欲しがる人は多かったのですが、今後は、「自分にとって必要なもの」だけを手に入れようとする生き方になってくるでしょう。
例えば、今までは「都心に住みたい人」が多かったものですが、リモートワークができるようになると、自然豊かな場所で生活をしたいという人も増え、田舎へ引っ越す人が出てきています。
「都内の家は、人気で、資産価値はある」とは言われますが、投資目的でなければ、住みたくない家よりも住みたい家のほうがいいものでしょう。

 

インターネットが普及するまでは、情報を得るのは新聞やテレビ、雑誌からでしたが、今は、ネット検索、YouTube、SNSなども加わり、好みの情報を自分で選んで得られるようになっているので、「みんなと同じ」という現象が薄れてきています。
「みんなが持っているもの」を欲しがらなくなる、というのは、逆を言えば、今後、さらに「自分を持った生き方」を歩む人が増えてくる、ということ。それは、去年からの新型コロナウィルスの影響もあるかもしれません。
コロナにより、今まで当たり前のようにできたことができなったり、人と会わなくなって周りの目が気にならなくなったりしたことで、今までの自分の生き方を見直し、価値観が180度変わった人もいます。
現在は、新型コロナウィルスに対する見解も、ワクチンに対する考え方も、人によって意見はさまざまなので、自分で調べ、考え、“自分なりの答え”を出さなくてはいけません。
昔、ビート・たけしさんが、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というギャグをおっしゃっていましたが、みんなで一緒に渡っても、そこに大型ダンプカーが突っ込んできたら、アウトです。だから、自分で考え、選択する必要があることを、私たちは学んでいるところなのです。

それはもちろん悪いことではなく、むしろ、今までの日本が「みんな一緒」「~であるべき」という基準に対して、何も考えずに合わせていた人が多かったことのほうが問題なのです。人によって、合う、合わないはありますしね。

自分なりの思想や選択を持てるようになると、人が持っているからといって、自分も欲しいとは思わないことも増えてきます。それに伴い、一昔前は、「流行に乗っていないとダサい」なんて思われがちでしたが、今はむしろ、「流行に乗っかるのは、カッコ悪い」と思う人は増えています。
そういう人が増えれば増えるほど、より「自分らしく生きられる世界になっていく」ということ。人と自分を比べる人も減るでしょう。

ただし、こういう変化は、今まで流されるままに生きてきた人にとっては、辛いこともあるもの。なぜなら、「自分は何をしたいのか」「何が欲しいのか」をきちんと考えることや、“自分にとっての最適な選択”を持つことが求められるからです。
自分で考えずに、「みんなと同じようにしていたら安心だ」と思ってきた人にとっては、“生まれ変わるくらいの大きな変化”が必要となってきます。でも、多くの人が選択していることが、自分にも合うとは限りません。自分をよく知り、自分にとっていいと思う選択をする必要があるのです。
その変化は、自分にとっての“本当の幸せ”を手に入れるために、大事なこと。だから、頑張って乗り越えたいものです。

ここまで、「これから持たない人が増えるもの」を3つ紹介しました。「人からどう見られるのか」や「他の人が持っている、持っていない」に関係なく、“自分が本当に欲しいもの、必要なもの”を手に入れる人でありたいものですね。

前回記事「子供に「成熟」が必要なことも...35歳からの毒親の乗り越え方」はこちら>>