快挙! 今年度の世界No.1は日本人!
ジュエリーデザイナー小寺智子さんをインタビュー
来年、ブランド創立20周年を迎えるジュエリーブランド「TOMOKO KODERA」。デザイナーの小寺智子さんは、先日行われたHRD Awards 2015 インターナショナルダイヤモンドジュエリーコンペティションで、日本人初となるグランプリを受賞しました。小寺さんが考える、40代の女性にとってのジュエリーとは、どんなものなのでしょうか。
ミモレ世代は自分への「投資」を考える時期
「30代後半ごろから、女性はいわゆる“女子”を卒業するのだと思います。社会における自分のポジションを意識し、一人の人間としてこれからどうなりたいのかを考えるようになるんです。とくに働いている女性は、職場での責任が増してやりたいことができるようになる一方、闘うシーンも多くなってくる。やりがいとプレッシャーが正比例していくなかで、今後の自分をより高めていくための“投資”が必要となってきます。それは勉強であったり、上質な服であったり……。そしてジュエリーもそのひとつです。壊れたり飽きたりしたら新しいものを買うというスタンスではなく、長く使い続けられる“本物”を選び身につけることで、その人自身も“本物”に近づける。とても意味がある投資ではないでしょうか」
そしてまた、「それは働いている女性に限ったことではありません」と彼女は語ります。例えば出産のご褒美や記念にジュエリーを買うというのも、これから子育てを頑張っていくための精神的な投資なのだそう。つけるたびに、それを購入した時の想いがよみがえって自分を勇気づけてくれるに違いないからです。
ジュエリーは女性にとっての「鎧」
小寺さんへのインタビューで最も印象的だったのが、「ジュエリーは鎧なの」という言葉。そこには、「ブランドを立ち上げることになってからずっと、走り続けて、闘い続けてきたように思います(笑)」という彼女自身の生き方と、ジュエリーを身につける女性への想いが込められています。
「身につけるものの力ってあると思うんですよね。素敵なジュエリーを身につけると、『このジュエリーをつけるだけの価値がある、素敵な人生を送ってきた女性だ』と思わせることができる。そんな力を持つジュエリーは、世の中に出て、自分の存在を確立しようと闘う女性にとっての“鎧”と言えるんじゃないかなと考えています。ミモレ世代の方であれば、今の自分で気軽に手が届くものではなく、少しの背伸びが必要なもの。3~5年先に自分がなりたい姿にマッチするくらいの価値があるジュエリーを選ぶのがいいと思います。そのほうが前を見ようとしている自分の気持ちが選んだジュエリーに残って、より意味があるものになりますしね」
プライドの証であり、自分のステージをより引き上げてくれる“鎧”。そんなジュエリーを生み出す側の小寺さんにとって思い出深い作品は、「シューティングスター」だそう。2004年のJJAジュエリーデザインアワードで、初めてグランプリを受賞したジュエリーです。
「タイトルのとおり流れ星がテーマなのですが、願いごとを託すといった夢見るものではなくって(笑) 夜空の向こう、地平線の彼方にエネルギーが飛んでいくようなイメージ。女性の強い意志が流れ星の先にあるという……。こうして思い返してみると、私自身が自分への意識が高かった頃だったのかもしれませんね。自分の想いや意志を貫くために『負けないわよ!』って(笑)」
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