小さなインド食堂で店主のインド愛を堪能。
手狭なキッチンをものともせず、ひとりスパイスを操る、日本人シェフの、小さなインド食堂を紹介します。
◆女性店主のインド愛がこぼれるプレートを!Indian Canteen AMI(インディアン キャンティーン アミ) 駒沢大学
ガツンと効かせたコショウと粗挽きココナッツの食感がクセになるチキンペパーフライ。シビれる。ビール片手に何皿でもいけそうだ。「でしょう!手間ひまかかるわりに少量しかできないんですけど、自分が大好きだから、つい作っちゃうんですよ」と、店主の伊藤恵美さんは目尻を下げる。
大学でウルドゥー語を専攻したのが契機で「なぜこんなに好きなのか」というほどインドにハマった伊藤さん。インドと関わる仕事をしながら、料理研究家・渡辺玲氏の元で料理を学んできた。パキスタンに住んだこともある。その集大成がここ。インド愛をたっぷり注いだ料理は、辛み、酸味、甘みと、味のメリハリも効いている。
◆実力派シェフのカレーと酒を屋台で。バラッツ! スパイスラボ 表参道
青山通りからCOMMUNE246へ。軒を連ねる屋台を横目に突き進むとやがて漂うスパイスの香り!どんつきにあるのが、このカレー屋だ。狭い厨房で黙々とスパイスを操るのは、インド人オーナー、バラッツさんが全幅の信頼を寄せる料理人、飯塚俊太郎さん。まだ日本人シェフが珍しかった年ほど前、いち早くインド料理店で修業を積んだ強者だ。
その実力は、オリジナルだという牡蠣のつまみで瞭然。ベンガル式スパイスとマスタードオイルが香り、まさにザ・インド。勢い、スパイスを使った自家製カクテルも頼みたくなる。カレーも、ライスに合うようさらりと仕上げながら、香りがキリリと鮮やかだ。
FRaU 2014~2015年掲載『おつかれレストラン』より ©講談社
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