海外でも注目を浴びている「Ikigai」
生きがいは、もしかしたらその存在自体が健康や長生きにつながるかもしれないと思わせるようなデータもあります。
例えば、日本で2000人弱の高齢者のデータを分析した研究では、趣味と生きがいの両方を持つと答えた人は、趣味も生きがいもないと答えた人と比較して、死亡率の減少がみられたり日常生活の自立レベルが高かったりと、その関連性を報告しています(参考文献2)。
別の要因が影響した可能性が否定できないものの、生きがいを持っていること自体が健康に直接的な影響を及ぼすかもしれないことを、この研究は考えさせてくれます。
実はこの「生きがい」という言葉、英語にはピッタリと当てはまる言葉がなく、そのまま”Ikigai”という単語になり、国外の人にも少しずつ親しまれるようになってきています。
その注目度の高さは、エクトル・ガルシア氏とフランセスク・ミラージェス氏の共著『Ikigai』がベストセラーになったところからも見てとれます。日本人の長寿の秘密が、実はこのIkigaiにあるかもしれないと関心を持たれているのです。
さて、あなたの「生きがい」はなんでしょうか? 残された時間を、あなたはどう生きたいですか? それを考えてみることが、人生の最期を豊かに過ごすための第一歩でもあります。
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前回記事「死の直前まで仕事を続けた患者が教えてくれた「自分らしい生き方」とは【医師・山田悠史】」はこちら>>
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参考文献
1 第9回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査(全体版)PDF形式 - 内閣府. https://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/r02/zentai/pdf_index.html (accessed Feb 1, 2022).
2 Tomioka K, Kurumatani N, Hosoi H. Relationship of Having Hobbies and a Purpose in Life With Mortality, Activities of Daily Living, and Instrumental Activities of Daily Living Among Community-Dwelling Elderly Adults. J Epidemiol 2016; 26: 361–70.
写真/shutterstock
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