今年の中学受験シーズンは終盤を迎え、来年に向けて準備を始めている家族も多いはず。そんな中学受験にのぞむ親子に人気のスポットが東京・赤坂にあることをご存じでしょうか。その名は「伝統工芸 青山スクエア」。国指定の伝統的工芸品が130産地、3000アイテム以上が集結している、伝統工芸品のギャラリー&ショップ。全国の工芸品を手にとり、購入できるんです。
受験の必須科目「社会」に出る
伝統工芸品が楽しく学べると話題!
中学受験を控えた親子に「伝統工芸 青山スクエア」が人気となっているのは、受験科目の「社会」で日本の伝統的工芸品を学ぶ時間があるからなのです。現在(2022年2月時点)全国236品目もある伝統的工芸品を教科書の写真と文字のみで覚えるのはなかなか大変……。「伝統工芸 青山スクエア」に来れば、実物を見ながら、学ぶことができるとあって多くの親子が訪れるようになったそうです。そして、気になったら購入できるところもポイント。というのも、伝統的工芸品の多くは、観賞するための芸術作品ではなく、生活の中で使うための日用品がほとんど。実際に購入して使ってみることで、その成り立ちや技術をより深く理解できるんです。
長く伝わる「伝統的工芸品」。実はSDGsなアイテムばかり
そもそも「伝統的工芸品」とはどんなものなのでしょうか? 日本各地に昔から伝わるアイテム? 実は国の伝統的工芸品と名乗ることができるのは、厳しい基準をクリアし、経済産業大臣から認定されたものだけなのです。具体的には……
✓主として日常生活の用に供される
✓100年以上の歴史を有する
✓製造過程の主要部分が手工業的
✓伝統的な技術又は技法により製造される
✓伝統的に使用されてきた原材料が主たる原材料として用いられ、製造される
✓一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、又はその製造に従事している
などの項目を満たし、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づいて経済産業大臣の指定を受けた工芸品のことを指します。この基準からもわかる、昔から使われている原材料を確かな技術で作る伝統的工芸品の多くは、経年変化を楽しみながら時には修理をすることで長く愛用でき、しかも自然由来の材料は土に還ります。実はSDGsの観点からも注目を集める、今の時代にフィットした品なのです。
また、「伝統工芸 青山スクエア」では、実物を見て買うことができるだけでなく、伝統工芸士の方が作り上げる作業工程を見ることもできます。ちょうど取材に訪れた際には「瀬戸染付焼」の伝統工芸士・鈴木憲孝さんがいらっしゃいました。繊細なのに手際よく進める職人技はずっと見ていたくなる素晴らしい技術。また、実演を見るだけではなく、実際に体験できるワークショップが開催されることもあります。今後のイベントの予定は、ぜひこちらでチェックしてみてください。
親子に人気の伝統工芸品は
“体験”できるもの!
徳島県「阿波和紙」和紙で手づくりキット
「伝統工芸 青山スクエア」を訪れる親子に人気なのは、実際に手を動かして”体験”ができるアイテム。そのひとつが和紙を風船に貼って、動物はりこを作るキット。夏休みの自由研究の作品としても支持されているそう。
神奈川県「箱根寄木細工」の秘密箱
緻密に組み合わせられた模様が美しい寄木細工。その技術を生かし作られた秘密箱。秘密箱とは、箱の側面を順番通りにスライドさせないと開かない箱なのです。パズル感覚で楽しめることから、子どもたちの人気を集めています。スライドさせる回数によって難易度が変わり、写真の秘密箱は12回スライドさせて開けるタイプ。
伝統的工芸品の“ガチャ“が期間限定で登場!
3月11日からスタート
さまざまなイベントが行われている「伝統工芸 青山スクエア」で、新たな、しかもとってもワクワクする取り組みがスタートします。なんと伝統的工芸品の”ガチャ”「伝ガチャ」が登場! 中身は、長崎県・波佐見焼の伝統工芸士・長山陽一さんによるおちょこや湯呑。全7種類あり、1回500円。伝統工芸の技術をより身近に感じてもらいたいと発案されたイベントです。カプセルに入る小ぶりなサイズではありますが、全部揃えるために何度も通いたくなる可愛さで、どれも正真正銘の波佐見焼。この企画に賛同してくれた伝統工芸士の方がいろいろとアイデアを出してくれて、このかたちになったそうです。
ワークショップや製作実演、ガチャなど、さまざま催しがある「伝統工芸 青山スクエア」。中学受験の親子にも人気ですが、おうち時間を充実させたい大人世代も多く訪れる、複合的なライフスタイルショップです。ぜひ気になった方は足を運んでみてくださいね。
提供/伝統工芸 青山スクエア tel. 03-5785-1301
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