血管を太くする方法を医師が解説
山田 皮膚の表面に見えている血管というのは全て静脈と呼ばれるものです。動脈という太い血管が心臓から血液を全身にめぐらせるという働きをしている一方、静脈は全身をめぐってきた血液を心臓に回収するためのパイプです。なので、血を回収する量を増やすとか、パイプの中の圧を上げて血管を広げるという方法があります。
具体的には、手をグーパー、グーパーと何度も動かすとよいのです。
手を何度も動かすと、筋肉を動かすことになりますよね。すると、筋肉を使うための血液がどんどん送られて血のめぐりが増えるので、静脈で戻っていく血液も増え、表面に血管が浮き出てきたり、太くなるのです。
そしてもう一つは、より上流の圧を高めてあげること。そうすると下流にある静脈が広がります。血液検査の際に駆血帯(くけつたい)というものを巻くと思うのですが、なぜ駆血帯で締めるかと言うと、より上流のところに圧をかけることで下流の静脈を広げる工夫をしているんです。採血しやすくなるので、駆血帯をしっかり締めるのも血管を太くする方法のひとつになります。
さらにご紹介するとすれば、温かいタオルをかけるなど、温度を上げるのも有効です。温かいタオルをかけて数分経つと、だんだん血管が広がってくるんですよ。逆に冷やすと、血管が縮んで見えにくくなります。
碓氷 血管を太くする方法、色々ありますね!
山田 そうなんです。モリスさん、どんどん血管を太くしてくださいね。
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