時代の潮目を迎えた今、自分ごととして考えたい社会問題について小島慶子さんが取り上げます。

かかりつけの婦人科医はいますか? 生殖器関連の不調は、お医者さんにもなかなか話しづらいですよね。あの開脚台に乗るのも……と躊躇してしまうこともあるでしょう。でも、体のことをいつでもなんでも相談できるお医者さんがいるのは、とっても心強いもの。

イラスト:shutterstock

私は20代で初めて婦人科を受診しました。以来、ちょっと不調があるとすぐにおなじみの先生のところに行く習慣ができました。元々体の仕組みに興味があるので医師に見てもらうことに抵抗はないのですが、細かい相談事にも耳を傾けてくれる優しい先生方に出会えたのは本当に幸運でした。

 

30代までは主に妊娠関連や、生理前の不調などの相談。40代に入ってからは10年後の閉経を視野に入れて、更年期対策に詳しいお医者さんに通うように。年に一度の子宮がん検診を受け、45歳ごろからは更年期に向けた相談を始めました。

47歳過ぎから不調が現れ、49歳でいよいよ本格的な更年期に突入。昨日は、月に一度の女性ホルモンの注射を打ち、子宮内でホルモンを放出するミレーナという器具の位置をチェックしてもらいました。

ちなみにミレーナは更年期対策ではなく、8年ほど前に、排卵を止めて生理をうんと軽くするために入れました。生理前に心身が絶不調になることにほとほと疲れ切ったのと、避妊もできるということで装着したのです。5年で新しいものと入れ替えるので、今は2ラウンド目。3ラウンド目に入る前に閉経していれば、もう入れる必要はなくなります。

更年期のホルモン補充にはいろんな方法があります。シールを貼る、お腹にジェルを塗る、錠剤を内服する、注射を打つなどの中から、体やメンタルの変化に合わせて、必要な種類を処方してもらいます。今は、月に一度の注射と、毎日お腹に塗るジェル。それと全体の体調を整える漢方薬と、メンタルの落ち込みや肩こりを緩和する内服薬です。膣の不快感の改善のため、年に1〜2回の膣レーザー照射も受けています。

今回は、ミレーナの働きでごくたまに少量出血するだけになっている生理が、なぜかこのところ何日も続いているのが気がかりだったので、先生に相談しました。では内診をということになって診察台に上がり、先生が超音波検査器の棒を膣に挿入。子宮と卵巣の様子を見てもらいます。

 
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