大切でないことの選択に、無駄にエネルギーを使っていませんか?【産婦人科医・高尾美穂】_img0
 

温かな言葉に癒やされると話題の産婦人科医、高尾美穂先生の新刊『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)が発売になりました。新刊から、女性の体や心の悩みに安心と解決法を与えてくれるお話をひとつご紹介します。

 


「決めなきゃいけないこと 」を
日常から減らそう

大切でないことの選択に、無駄にエネルギーを使っていませんか?【産婦人科医・高尾美穂】_img1
 

私たちは一日のうちで何千回もの選択をしていると言われています。

たとえば、朝は何時に起きようとか、お昼に何を食べようとか、すべてを自分で選んでいますが、このような何かを決めるというアクションは、実はすごくエネルギーを使うことです。

アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズは、毎日同じ黒いハイネックシャツを着ていたことで知られていますが、その理由を聞かれたときに彼は、「洋服を選ぶという自分にとってそれほど大切ではない選択をするためにエネルギーを使いたくない」というような答えをしたそうです。

この話からもわかるように、私たちには、もっと大切な、決めなきゃいけないことがたくさんあるから、どうでもいいことはできるだけ決めずに済ませたほうが楽だということです。

つまり、一日の時間の中で、自分で何かを決めることをなるべく減らすほうがいいのです。

大切でないことの選択に、無駄にエネルギーを使っていませんか?【産婦人科医・高尾美穂】_img2


毎日どうしようか迷うような生活習慣はなるべくやめたほうがいい


そう考えると、毎日どうしようかと迷うような生活習慣はなるべくやめたほうがいいとも言えます。たとえば、お酒をいつも飲みすぎてしまう人は、毎日、今日は飲むのやめようかな、でもやっぱり飲もうかなと悩むかもしれませんが、それは時間の無駄なので、いっそお酒をやめると決めてしまうほうが時間とエネルギーの浪費を防げるということ。

もちろん、お酒は適量であれば、健康にもそれほど悪影響はないのでそこまで徹底する必要はありませんが、タバコのように百害あって一利なしのことは、毎日、吸おうか吸わないでおこうか悩むくらいなら、とっととやめる決意をしてしまったほうが、選択に無駄な時間とエネルギーを消費せずに済みます。

 
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