お仕事帰りに同僚と。大切な家族や友人と。
心からおつかれさまと伝えたい日のレストランを厳選してご紹介します。
いまどき居酒屋は料理も飲み物も縦横無尽。
ワインも日本酒も、イタリアンも和食もある。飲みたいものと食べたい料理とその日の気分で。いま仕事帰りに同僚と行きたいのは、こんな居酒屋。
◆手打ちパスタで〆たいオトナの居酒屋 中戸川(代々木上原)
ピーチは伊・トスカーナ伝統の手打ち麺。一本一本成形された、もっちりとした食感のこの麺を、ローマ伝統のチーズとコショウのパスタに仕立てている。コレ、まさに、リストランテのグレード。でも、他に干物もあればハムカツもありと、いい感じに力が抜けている。ドリンクも日本酒は熟成酒まで。店主の中戸川弾さんは、リストランテで年間腕を磨いてきた料理人。お酒と料理を気軽に楽しめる店をと考え、たどり着いたのが日本の居酒屋。イタリア料理はイタリアらしく、日本料理は日本らしく。ならばいっそと、日本のお惣菜をメニューに。実は母親作の小鉢もあり、しっとり繊細な卯の花はそのひとつだ。小鉢を肴にパスタで〆る、親子コースもオツだ。
◆自由闊達な肴にセンスが光るうまいもんや 創や(赤坂)
ジャガイモの中華風小鉢は、隠し味の醤油が食欲をそそり、日本酒に格好。一方、ウドのきんぴらは、パプリカの甘味が効いていてワインとの相性も悪くない。9種揃う〈酒肴彩菜〉は、食材や調味料使いがジャンルに縛られず自由闊達。珍しい日本酒と一緒に、あれもこれもと試してみたくなる。カウンターの中でのびやかに料理を作っているのは木津政則さん。オーナーから店を譲り受け、店名も新たに晴れて店主に。その店名は、かつて父親が営んでいた蕎麦屋の屋号。実は、その父、元は洋食のシェフだそうで、たぬきそばにハンバーグをセットにして大人気だったというから、まさに血筋!? 今夜もうまいもんがいろいろと待っている。
FRaU 2014年掲載『おつかれレストラン』より ©講談社
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