たまに食べたくなるんです。ホットサンド。

バウルーでパンをぱかっと挟んで直火で焼けば、家でもいい線まで行きます。わざわざ外で食べなくてもいい気もするんだけど、「あの味はぜったい出せないから、やっぱり食べに行くしかない」と思わせるお店があります。

カツサンドみたいな具に特別感がある系ではなく、素朴なホットサンドの話。この絶妙な材料の組み合わせ、家で真似しても火の入れ方とか再現できないだろうなぁ。からまるチーズのあのみずみずしさは、一体どうやって?パンの端のカリカリ感といったら!⋯⋯などなど。手が届きそうで、届かない驚きがあるのです。

ホットサンド専門店と言えばまず浮かぶのが、中延にあるホットサンド専門店メイプル。最初に行ったのは20年くらい前なので、もはや老舗と言えるでしょう。

用事がないと降りない私鉄の駅。平屋のお店はこぢんまりして、広い窓は天気がいい日にはオープンテラスにもなります。

なつかしい雰囲気のお店。長く愛されてきたのが伝わってきます。

小さなキッチンなのに、さすが専門店。20種類くらいがメニューに並んでいました。

お店の名前を冠したメイプルココット。とろ〜りと半熟卵が入っていて、テイクアウト不可のためお店でしか食べられません。
ペッパーソースがスパイシーな、スパイシージャーマン。
トマトソースのボンジョルノイタリアン。モッツァレラチーズが入っています。お皿ごとに柄の違うナプキンが敷かれているのも、楽しい。こちらは桜柄でした。

お腹がいっぱいになりすぎないサイズも、良心的な価格も、気軽なランチにぴったり。しっかりとした味つけと、できたて熱々の温度で、心地よい満腹感が得られます。切り離されたパンのミミも、ホットサンドに添えられてきます。これがカリッとしてておいしい。

茶葉が選べてポットで提供される紅茶といっしょに頼むのがおすすめ。

もう一軒ご紹介したいのは、立地も雰囲気も味もぜんぜん違うお店。渋谷のヴィンテージマンションの1階にあるBUY ME STAND

アメリカンダイナーを思わせる内装の店内は、一面グリーンの壁が写真映えします。

 

看板メニューのアップルチークス。

ほろほろの豚バラとフレッシュなりんごの組み合わせが個性的で、くせになる味。もちろんチーズもたっぷり。
断面にぴっちり揃ったりんごが美しい。

朝の時間帯には、モーニングメニューあり。朝8時からオープンで、渋谷駅が近いのも使い勝手が良さそう。

ボリュームたっぷりのブレックファーストプレート。
オープンキッチンでは、ホットサンドもトーストや卵も、大きな鉄板で焼かれていました。パンは、きつね色のそそる焼きあがり。
たとえ食べ散らかしたお皿といっしょでも、フォトジェニックな空間です。