大変な作業だからこそ、自分を少しだけ許すようにしています
――甲斐さんの活躍は本当に目覚ましく、話題作には全部出演されている!というイメージです。この度、日本初上演となる『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』に出演。しかも、全役オーディションという超難関の高いハードルを超えて、クリスチャン役を演じることに。おやすみがなかなか取れないのではないかと思うのですが、オフのときはどうやって過ごされているんですか?
甲斐翔真さん(以下、甲斐):何もしないです(笑)。気の向くままにインドアな日もあれば急に外へ行きたくなったり、人に会いたくなったり。とにかく心の赴くままに過ごしています。意外と、ゲームとかはやらないんです。頭を使ってしまうので。頭を使わなくてよいので散歩が好きです。何も考えないで歩きます(笑)。
――散歩が大好きな25歳の甲斐さん! イメージとのギャップがあります。とはいえ、いざお稽古スタートから千穐楽までを考えると5カ月くらいになるはず。ハードな毎日をこなしていく上で何か心がけていることはあるのでしょうか?
甲斐:ミュージカルをやり始めて3年が経ちますが、楽しさだけでなく、その難しさもだんだん感じてきているところです。同じことを何十回も繰り返すというのは、結構なパワーが必要なんです。だから、自分を少しだけ許すようにしています。
『RENT』は再演で2回やらせていただきました。まったく同じことを2年越しでやる――、もちろん2年の間に人間は成長しているので、同じことをやっていても全然違うんですけど――、同じセリフ、同じ曲、同じ芝居、同じメンバーで何回も上演していくというのはやはり大変な作業。オフのときはとにかくラクでいようという気持ちでいます。本番中にしっかりパワーを出すためにも、それが必要かなと思っています。よく「何にも縛られてない感じがあるね」と言われるんです。とにかく「楽しんで舞台をやる!」ということを大切にしています。
でも僕はあまり気をつけていることはないんです。寝具にこだわるとかもないですし……(笑)。とにかく“ノンストレスでいる”ことが一番かな。自分のしたいことをします。今日は白いご飯が食べたいと思ったら食べる。好きなモノを食べます。その代わり、翌日はちょっと頑張って調整する。先輩方に聞くと「あと5年したら変わってくるよ」って(笑)。5年、10年経つと身体も変わってくるから……と。
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