何も知らない青年と、経験豊かで大きな愛を持っている女性


――『ムーラン・ルージュ』といえば、ニコール・キッドマンとユアン・マグレガーによる映画版を思い起こす人も多いかもしれません。

甲斐:僕も、映画は今回のオーディションを知ったときに観ました。「ムーラン・ルージュ」というワードは知っていましたが、当初はパリにある有名なお店というくらいの漠然としたイメージしかなくて……。昨年ようやくブロードウェイに行けたので観劇しましたが、当時は『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』を観るすべがなかったんです。なので、映画の印象が強かったです。ニコール・キッドマンとユアン・マクレガーが素敵すぎて!

「僕は歩く。何も考えないでノンストレスに」3年目・甲斐翔真がかつてない大役に挑みながらも大切にするもの_img2

 

――映画ではニコール・キッドマンが演じたサティーン役。サティーンも今回Wキャストで、望海風斗さん、平原綾香さんが演じられます。望海風斗さんとは『ネクスト・トゥ・ノーマル』に続く2回目の共演ですよね。

 

甲斐:はい。望海さんとは二人で話したんですよ、「どうする?」って(笑)。『ネクスト・トゥ・ノーマル』のときは僕は死んでいたし、望海さんは僕のお母さん役で、しかも僕は理想の息子という設定。今回は少し恋人チックなシーンもあったりで、エリザベートとルドルフのようなすれ違いの関係でもないですし……。

年上の女性とのお付き合いってことなのですが、それって素敵だと思うんです。何も知らない青年と、色々経験して、すごく大きな愛を持っている女性……。その二人が出会うと、あんなに素敵なラブストーリーになるんだなって思います。そんな二人で稽古を重ねて話していくうちに、「ムーラン・ルージュ」の世界へ行けると思うので、楽しみです。