私は出会ったことはありませんが、学校の周辺には、界隈でよく知られた露出狂もいました。噂によるとそいつはズボンの腰のあたりにごっそりと小さな鈴をつけていて、それを片手でシャンシャン鳴らしながら歩いており、その音に「え? 何?」と腰のあたりに視線をやると、そこに、うわああ、露出した性器! という寸法です。そのチョウチンアンコウ的な戦略は、駅前で友達と一緒に遭遇したら爆笑ものかもしれませんが、部活後の日暮れの住宅街(学校の周囲は何もない住宅街だった)を一人で歩いているときに遭遇したら、これ以上キモいものはありません。
その当時から世の中の理不尽に「ナメんなばかやろー!!」と思ってはいたものの、外見的には色白で小柄で迫力不足の私は、身長160cm超の姉が同じ路線を使いながら私ほど頻繁に痴漢に遭遇していない(もちろんゼロではない)ことを知り、これは私が子供っぽく見えるからナメられてるんだなと直感しました。そこからは「どうしたらナメられずにすむか?」を追及する人生で、否応なく迫力が出るようになった40代以降、どんだけ人生が楽になったか……は、さておき。
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