夢中になれること、好きなことの見つけ方


――広報という仕事は、コミュニケーション力が必要だと思います。ekkyさんがコミュニケーションを取るうえで大事にしていることはなんですか?

ekkyさん 関係性をうまく作ることです。僕は引きこもりだったのが嘘みたいに、人と仲良くなるのが大好きな人間なので、今の仕事はまさに天職なんですよね。メディアの人も、会社の中の人たちもそうですが、まずは仲良くなる。そうすれば、そこから良いことが生まれるって考えています。

――ekkyさんは天職を見つけられたわけですが、一方最近では、夢中になれることがない、好きなことがないという話もよく聞きます。好きなことがまだ見つかっていない場合はどうすれば良いでしょうか。

ekkyさん スポーツ選手でも、芸能人でも誰でも良いのですが、自分が「こういう人になりたい」と思える人を見つけてください。子どもの場合だったら、その子がなりたい職業があれば、その仕事に携わっている人と会える機会を作ってあげられるのが一番良いですね。そのほうが、より具体的にどうなりたいのかイメージできます。親がそういう機会を意識して増やしてあげると、子どももより具体的に「こういう人になりたい」という感覚が増えていくと思います。

――引きこもりだった小学校時代は、周りの様子を気にし過ぎていたとおっしゃっていましたが、大人になった今でも、相手と意見が違うということはあると思います。そういう場合はどうしていますか?

ekkyさん 相手を変えることは絶対にできないので、自分が受け入れられるかどうかですよね。それがストレスになるようだったら、今は我慢する時期だって考えます。そのことで気分まで引きずられるよりは、他のことでうまくやれば良いって切り替えるようにしています。

――テレビやYouTubeなどに顔出しで出演されていると、SNSなどで顔が見えない相手から心ないコメントを寄せられることもあると思うのですが……。

ekkyさん そういうこともあります。「広報なのに目立つと良くない」という意見を頂いたことがあるんですが、それは僕の活動をあまり理解されていなくて、一部だけを見て発信されたのかなって思いました。価値観の違いもあるでしょうし、そういったものに反論をしても意味がない。素直に意見として受け入れています。でもあまりにつらい時には、美味しいものを食べたりして、頭を切り替えるようにします(笑)。

「経験を積めばなんでもできるようになる」引きこもりから人気広報へ。ekkyさん流「やりたいことの見つけ方」_img0