ミモレをはじめ、さまざまな女性誌で活躍するスタイリストの水野利香さん。程よい抜け感のある大人のきれいめスタイルには定評がありますが、実はスタイリストのアシスタントを始めたのは31歳と遅咲き。プライベートでは2人の男の子を育てるお母さんでもある水野さん(そして42歳のミモレ世代!)のスタイルを作るアイテムや着こなしを、ALL私服コーディネートでご紹介します。
 

PR会社に勤めていた31歳の頃、

スタイリスト佐藤佳菜子さんのアシスタントに

根岸さん:秋はやっぱりマキシ丈のワンピースが着たくなります。もちろん夏も着るのですが、マキシワンピースを着て歩いたときのドラマティックさが秋という季節に合っている気がして。冬だと上にコートを着てしまうけれど、マキシワンピース一枚で着られる今の季節が好きで、私にとっての秋の定番アイテムです。ロンハーマンでも秋は必ず揃えています。

「もともと実家が刺しゅうやプリーツ加工など、服飾に関わる仕事をしていて、そういう環境のもと育ったので、自然と洋服に携わる仕事がしたいなと思っていました。ファッションを学べる海外の大学へ進学し、卒業後は帰国してPR会社に就職。そこでスタイリストさんに出会い、私もやってみたいなと思ったのがスタイリストを志すきっかけでした。あるときたまたま佐藤佳菜子さんのアシスタント募集を見かけて、31歳でアシスタントに。プライベートでは20代で結婚、30代前半で出産も経験し、知人には一生アシスタントをしてるんじゃないかと心配されましたが(笑)、30代後半で独立。まわりと比べると遅いスタートでしたが、後悔するよりチャンスや縁があるならやってみようと思ったんですよね」

20代の水野さん。アメリカ人のスタイルに影響を受けて、ヘルシーな肌見せスタイルが好きだったそう。「学生の頃はハリウッドのゴシップ誌が好きで、当時はパリス・ヒルトンの格好を真似したりしてました(笑)。今もセレブの着こなしをチェックするのが好きなミーハー心もあります」
 

昔から好きなのは
“甘辛ミックス”スタイル


「昔はライダースジャケットにフリルのスカートを合わせたり、どこかパンチの効いたものを入れたミックスコーデが好きでした。若いころはコンサバやきれいめ一辺倒にまとめるのがどこか気恥ずかしく、しっくりこない感じがしていて……今も甘口・辛口、どっちのデザインも好きなので、組み合わせることで、どこか抜け感が出てどちらも取り入れやすくなる気がします」

そんな水野さんスタイルを語るのに欠かせない“甘辛ミックス”スタイルをご紹介します。
 

カジュアルなスウェットを
ドレッシーなスカートでエレガントに

 

トップス/ヴェルメイユ パー イエナ スカート/イエナ ラ ブークル バッグ/ヴァジック ブーツ/ネブローニ 

RIKA‘Sコメント 
スウェットは昔から好きでよく着るのですが、デニムに合わせると学生っぽくなるので、色やスタイリングできれいめに着るのがポイント。色は上下ネイビーでまとめて、ボトムは今回のようなチュール素材がフリルになった華やかなデザインスカートや動きのあるドレッシーなスカートを合わせるのが好きです。


ワンピース風セットアップを
スニーカーでカジュアルダウン

 

トップス/ジャメヴ スカート/エイトン バッグ/マニプリ スニーカー/アディダス 

RIKA‘Sコメント 
スカートやワンピースなど、フェミニンな服にカジュアルなスニーカーを合わせるのも好きな組み合わせ。トップスとスカートをワントーンでセットアップ風にして、フェミニンなフレアスカートに、パンプスじゃなくてスニーカーを合わせて甘辛バランスに。夏は女っぽいサマードレスにスニーカーを合わせて、外しを入れるのが好きです。



写真や映画など、日常的にインプットしたものが
日々のスタイルのインスピレーションに。

「昔から好きなのは、エレガントで品のある着こなし。木村伊兵衛の1950年代のパリの写真に出てくる、女性達の着こなしや佇まいが好きで、今でもときどき見返してインスピレーションをもらっています。

自分が着るものは、そのときのトレンドや気分を反映して、ブランドも値段も気にせずいろいろミックスしています。写真や映画、ピンタレストやハイブランドのビジュアルなど、いろいろなところから影響を受けています」


次回は水野さんスタイルを作るマイベーシックアイテム「スカート」の最新コーディネートをご紹介します。
 


撮影/木村敦(Ajoite)
着用・スタイリング/水野利香
ヘアメイク/YUMBOU(ilumini)
取材・文/出原杏子