「今の自分が読みたい、面白い小説になりました」と、強い自信を示す加藤シゲアキさん。新刊の『なれのはて』は構想期間が3年に及んだ長編小説。前作『オルタネート』で吉川英治文学新人賞などを受賞して、アイドル活動をしながら小説を書き続けて10年が経ち、辿り着いた「自分が書くべきテーマ」とは? 自身の生い立ちにも関わる戦争への想い、物語の主人公とリンクするような労働観を語ってもらったインタビューをお届けします。

「メンターがいなかったから、誰の背中も追わずにすんだ」白黒つかないテーマを描く長編小説。その背景と葛藤【加藤シゲアキ】	_img0
 

加藤シゲアキ
1987年生まれ、大阪府出身。NEWSのメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。2020年刊行の『オルタネート』で吉川英治文学新人賞を受賞、同作は直木賞候補にもなった。