「すぐに選ばない」という選択のメリット
良くも悪くも、人は気分が変わります。「もう決めたのだから、そうしなくてはいけない」というのは、どこか不自由さを感じることもあるでしょう。
もちろん人と何か約束をしているのに、気分が乗らないからすっぽかす、というのはダメですが、人に迷惑をかけること以外であれば、「今の気持ちを大切にすること(今の気持ちにあった選択ができること)」は、幸せにつながります。
自由というのは、「手元にどれだけ多くの選択肢があるか」ということでもあります。
「これしかない」よりも、「選べる状況」というのは、幸せなことなのです。
「人生の選択」は、すぐに決めなくていいことも
もちろん「人生の選択」においては、早く決めてしまったほうがいいこともあるので、「すぐに選ばない」という選択肢がいいかどうかはケースバイケースです。
ただ、時間をかけることで、状況がいい方向に変わってきたり、より「自分に合うもの(合わないもの)」が分かってきたりすることもあります。
たとえば、別れようか迷っているパートナーがいたとき、さっさと決断していいものなのかというと、ケースによって変わってきます。
合わないところがあっても、まだ相手への気持ちが残っているなら、すぐに別れるという決断をするよりも、とことん分かち合おうと努力したり、時に喧嘩をしたりすることで、意外と「うまくやっていく方法」が見つかることもあります。
逆に、とことんやり合ったら、「もうここまでやって、ダメなのだから、仕方ない」と、しっかり“別れる決意”を持てることもあるでしょう。
結論を出すのに時間をかけて、結果的に「別れる」ことになったのだとしても、「なにもしないで、『合わない』と思った時点でさっさと別れる」のと、「迷いながら、色々と試した末に、別れる決意を持つ」のとでは、明らかに違います。
相手への思いが強ければ強いほど、「もう、おなかいっぱい」というくらいとことん向き合わないと、気持ち的に終われないこともありますしね。
もちろんそれも、どっちがいいかは、ケースごとに異なります。決断するのを伸ばしたことで、「無駄な時間を過ごしてしまった」と嘆いてしまうこともあれば、「ここまで付き合ったのだから、もうスッキリしよう」と引きずらなくなることもあります。
ただ、合わないと分かって、初期の段階で別れたのだとしても、道端でバッタリ再会して、よりを戻してしまう、なんてケースも……(苦笑)。
結局、自分の心が納得するまでは、いくら別れを選択したのだとしても、心のどこかに、“「本当にこれでよかったのだろうか?」というクエスチョン”が残ったままでは、終われないでいることも意外とあるのかもしれません。
考えた分だけ、“ベストな答え”を見つけられるパターンもある
優柔不断の人は、実は「熟考する人」なのかもしれません。目の前にある色々な選択肢1つ1つのことをよく考えるからこそ、選ぶのに時間がかかるところもありますしね。パッと選ぶことは悪いことではありませんが、そこにある、“他の選択肢”に気づかないまま選んでしまっていることも、もしかしたらあるのかもしれません。
スピード感を求められる時代ではありますが、迷うこと(考えること)は悪いことではなく、考えた分だけ、ベストな答えを見つけられることもあり得ます。
白か黒か、答えが見つからないときは、“「すぐに選択しない」という第三の選択肢”を 探してみるのもいいかもしれませんよ?
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