充実の福利厚生&「ファンの想いを尊重する姿勢」が表れた場面も
エレベーターで社食フロアに到着すると、これまたロビーと同様、シンプルシックなコンセプトの広々空間です。一部の壁にはミュージックビデオが流れるモニターも設置され、上がる気分でお昼を楽しめます。2000ウォン(約220円)で提供されている社食は日替わりの2種類のメニューの中から選択でき、バリエーション豊富な副菜まで付いて、さらにキムチやサラダは食べ放題。実際に頂きましたが、選ばせてもらった海鮮ラーメンのお味も満足。食事を大事にする韓国らしさを感じると共に、福利厚生の充実度も伺えます。
満腹になったところで最上階まで上ると、カフェが併設された「Forum(フォーラム)」と呼ばれる巨大コミュニティスペースはこれまでのフロアの雰囲気と一変。太陽の光がこれ以上にないぐらいにたっぷり差し込んで明るく、リラックスできるような広々とした空間でした。龍山の街も一望できます。カフェは韓国で人気のコーヒーブランドFRITZとコラボレーションし、本格派コーヒーを頂けます。
そんな贅沢空間でBTSを世に出したHYBE創業者のバン・シヒョクさんやCEOパク・ジウォンさんら経営者陣と月に一度、社員たちは対話型集会などを行っているそうです。世界で活躍するアーティストを生み、育てるアイデアを自由に出し合う「HYBEカルチャー」を象徴するものなのかもしれません。
この最上階フロアにはとっておきの空間もありました。約200本の白樺の木が植えられている幻想的な雰囲気いっぱいの屋上ガーデン「comb(コーム)」です。アーティストたちの動画撮影もよく行われているので、ファンにとってお馴染みの場所。12月の冬空の時期でしたが、この屋上ガーデンでは冷たい風も心地よく感じたほどでした。
僅か数時間の滞在でしたが、HYBE社屋ツアーを終えて外に出ると、まだまだ驚かされることも。アーティストの誕生日を祝った3台もの巨大アドトラック(宣伝車)が社屋前に並んでいたのです。気づけばHYBE社屋周辺はファンたちが枠を買った熱い応援広告で渦巻いていました。使われている写真は厳密に言うと無許可のものですが、K-POP文化ではこうした応援広告が黙認されてもいますから、「ファンの気持ちと行動を尊重したい」という事務所の思いの表れと受け取れます。
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