推し活を後押ししまくるシステム作りがすごい!


HYBEはそんな熱いファンコミュニティのためにWeverse(ウィバース)という名前のファンダム・プラットフォームもグループ内で運営しています。アプリのダウンロード数が1億を超え、注目度が増しているWeverseのオフィスにも今回訪問しました。HYBE社屋の龍山とは少し離れたソウル郊外にある板橋(パンギョ)という街にあり、韓国のシリコンバレーとも言われる場所です。韓国最大の無料通話メッセンジャーアプリ「カカオトーク」のKAKAOなど大手IT企業が入る4つの巨大複合ビルのうちのワンフロアにWeverseはオフィスを構えていました。

BTS、NewJeansらを育てたHYBE社屋に行ってきた!現地で感じた、K-POP人気を牽引するトップ事務所の底力_img0
BTSメンバーらサイン入りのWeverseオフィスボード(筆者撮影)。

白基調の清潔感に溢れたオフィス内を見学させてもらうと、らしい演出の会議室名が。最も広いスペースの「ARMY」から始まり、「CARAT」「BLINK」などと続くこの会議室名はファンダムの名前です。「ARMY」はBTS、「CARAT」はSEVENTEEN、「BLINK」はBLACKPINKと、それぞれグループのファンネームが使われています。

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Weverseの会議室名はBTSのファンダム名「ARMY」から始まる(筆者撮影)。

会議室名からわかるように、プラットフォームにはHYBE所属アーティストだけでなく、韓国大手事務所のSMエンターテイメント所属アーティストなど外部も含めた120組以上のアーティストのファンコミュニティがあります。HYBEはWeverseをアーティストとファンを繋げる大事なツールとして考え、アーティストとファンの公式サイトでもあり、限定のライブ配信を視聴できたり、グッズが購入できたり、アーティストとチャット体験できたりと、新機能を続々と増やしているところです。まもなく、アーティストのオリジナルグッズが作れる新サービスの日本国内対応がさらに充実されるそう。

 

推し活を後押ししまくるシステムまでしっかり作り、攻めるグローバルなエンターテイメント企業として勢いを感じないわけにはいかない訪問でした。滞在中、サポートしてくれたHYBEとWeverseの日本と韓国それぞれの有能すぎる広報や通訳の女子たちのエンパワーメント力も大きかった。世界中のファンとアーティストを繋げる企業の底力の表れの1つにあったように思います。


構成/山崎 恵
 

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