長澤まさみさんが出演した作品はヒットする。絶大な信頼感のある俳優で、映画、テレビドラマ、舞台と引っ張りだこです。現在上映中の映画『四月になれば彼女は』のようなラブストーリーをはじめ、『コンフィデンスマンJPシリーズ』といった愉快なエンターテインメント作品に出る一方で、映画『MOTHER マザー』『ロストケア』や連続ドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』、Netflix映画『パレード』など、生きる意味を考えさせられる作品にも多く出演している長澤さん。生きづらい社会のなかで懸命に生きる役の表情が見る者の心を揺さぶります。

シロクロではなく、グラデーションのある長澤さんの演技を間近で見ることができるチャンス到来。NODA・MAP新作舞台『正三角関係』に出演することになりました。ドストエフスキーの名作『カラマーゾフの兄弟』をモチーフに劇作家・野田秀樹さんが描く、とある⽇本⼈の花⽕師⼀家の物語は英国・ロンドン公演も控えています。俳優としての可能性を広げてくれるNODA・MAPに出ることがとても楽しいと語る長澤さん。人が誰しも持つ、いたずら心みたいなものが、人間の魅力を広げてくれるのだとか。ひと、それぞれの個性を受け入れ包み込む寛容さ。それが生きやすい社会を作るのかもしれない。長澤さんは柔らかな声と口調ながら、凛とした思いを語ってくれました。

長澤まさみ「乗せ方がうまいから隠し持った本音がつい出てしまうんです」_img0
 

長澤まさみ
1987年6月3日、静岡県生まれ。2000年、第5回「東宝シンデレラ」オーディション グランプリ受賞。03年『ロボコン』で映画初主演、同作で第27回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。04年『世界の中心で、愛をさけぶ』で第28回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、話題賞など数々の賞を受賞。06年『涙そうそう』で第30回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。11年『モテキ』で第35回日本アカデミー賞優秀主演女優賞、15年『海街diary』で第39回日本アカデミー賞優秀助演女優賞等、数々の賞を受賞。20年『コンフィデンスマンJPプリンセス編』『MOTHER マザー』で第63回ブルーリボン賞・主演女優賞を受賞した。
映画『四月になれば彼女は』公開中、『スミオの話をしよう』9月13日公開予定。