女性のほうが一枚上手というか、一筋縄ではいかない感じは、柄本さんと吉高さんが共演した連ドラ『知らなくていいコト』(日本テレビ)を思わせます。あのドラマこそ、柄本佑はかっこいい、色っぽいと広く知らしめたレジェンドドラマでした。柄本さんと吉高さんはお互いに未練を引きずっている元恋人役というハラハラ感が求心力のドラマでした。


脚本は『光る君へと』同じく大石静さんだからか、いま思えば、ケイト(吉高)と尾高(柄本)はまひろと道長が現世に転生したかのような感じでした。おそらく、大石さんのなかで、柄本さんと吉高さんに当てて書くならこういう腐れ縁のような関係がテッパンなのでしょう。
 

 


『光る君へ』ではまひろが、妾はいやと意地を張ったがために、道長は、まひろよりも断然家柄のいい倫子(黒木華)と明子(瀧内公美)と結婚しそれぞれに子供をもうけます。黒木華さんと瀧内公美さんもそれぞれ柄本佑さんと共演していて、その共演作の関係性がやっぱりやや、『光る君へ』とかぶります。