「お願い」はポジティブ言葉とセットで伝わりやすくなる

「Iメッセージ」で伝えれば交渉はうまくいく! 気弱さん・口下手さんのための「お願い」の伝え方_img0
写真:Shutterstock

Iメッセージとは、「相手の行為や出来事を客観的に伝え→それによって生じる効果を伝え→それによって感じた自分自身の感情」を「私(I)」を主語にして伝える話し方です。

最初の例で言えば、「君がオフィスに入ってきたとき、『おはようございます』の声が聞こえないと、私が君から相手にされていないのかもしれないと思って、(私は)とても不安な気持ちになるんだ」、2つ目の例で言えば、「あなたがこの暑い中散歩に行ってしまうと、途中で熱中症になって倒れたりして、あなたが救急車で病院に運ばれたりしたら、私本当に悲しくなってしまうの」といった伝え方になります。

Iメッセージで伝えると、相手に対する攻撃性がなくなりますし、それによって相手が傷ついて反撃してくることもなくなります。そして、こちらの感情を受け入れて、その行動を是正してくれやすくなるでしょう。

 

Iメッセージはビジネスでもプライベートでも役に立つ

こうしたIメッセージは、ビジネス上の書面でも頻繁に見受けられます。例えば、「1か月を経過してもなお貴社からのご回答をいただけていないため、本当にこの問題を期限までに解決できるのかという意味で、当社としても大いに不安を感じております」「当日は当社オフィスまでご足労いただけるとのこと。早期改善につながるかと思うと(私は)非常に嬉しいです」といったようなメッセージがIメッセージに当たります。

こうしたメッセージを文書だけではなく、口頭で交渉相手に伝えることができるようになると、こちらの誠実さや丁寧さがより伝わり、交渉相手のあなたに対する印象は一気に良くなります。