こんにちは、エディターの昼田です。
今日も先週に引き続き、髪のことを書いてみたいと思います。
以前、「美容室で失敗しないオーダーの仕方を教えてください」という質問をいただいたことがあります。そもそも失敗なんて存在しないと前回書きましたね。でもね、失敗かどうかを考える前に、髪の主としてやるべきことがあると思っています。
それは、精を尽くして自分の想いを伝えたのか。やるべきことを自分はやったのか。
髪は自分のものでありながら、他力によって成り立つ特殊なパーツ。多くの方にとってカットもパーマも自分ひとりではできないことですから、他者の力を借りるしかないわけです。そうなると当然、他者とのコミュニケーションが発生します。こうしたいと言わなきゃ、やりたい髪型には近づけない。思っているだけじゃダメ。何をどう伝えるのか。他者とどのように関わっていきたいのか、という自分のあり方が問われているようにも思うのです。美容師さんだけでなく対仕事仲間でも、対友人でもやっていることはすべて同じです。
かつての私は、言いたいことを口に出すのが苦手なタイプでした。イメージする髪型を見せることにものすごく「抵抗」や「恐れ」があって、恥ずかしくて言えませんでしたね。そう、やるべきことからいつも逃げていて、そりゃ思い通りの仕上がりになるはずもない。
心のうちを素直に話す。鏡の前で、本音の私でいる。
そう決めたのは服捨て中のこと(詳しくは本に書きました)。
イメージ画像をお見せして、恐る恐る(笑)自分のなりたいヘアスタイルを伝えてみる。
こちらはリアルに私が見せたもの。某ブランドのECサイトに登場していたフレジャ・ベハ・エリクセン。顔立ちも髪質も全然違うからこそ、いいなと思ったポイントを伝えるようにしていきましたね。サイドのまっすぐな感じが好き! とお話したような。
初めのうちは言いにくいなと思うことも3回やると感覚が少し変わります。5回やれば余裕が出てきます。10回もすれば恐れが吹っ飛んで、自分が持っていた感覚は完全に上書きされます。あるときから言いたい放題というか(笑)、「わたしはこうしたい、これがイヤ、あれがいい」とありのままの素直な気持ちを口にできるようになっていましたね。
当時ハマっていたBTSのジミンやVみたいになりたいとオーダーしたこともありましたよ(笑)。
毎晩のように映像を見てたら、自分でもやってみたくなってしまったんですよ(笑)。性別を超えて、いいなと思った自分の気持ちを丁寧に拾う。そしてなんでもやってみたらいいと思うんですよ、髪型は実験なのだから。
Comment