夏まつりに花火大会、ビアガーデン……。ワクワクする夏のイベント、今年は浴衣でお出かけしてみませんか? 今回は江戸時代から続く老舗の名店「竺仙(ちくせん)」の2024年新作浴衣から、おすすめのコーディネートをご紹介します。

「浴衣といえば竺仙」と称される竺仙は、きもの愛好者からの根強い人気を誇るブランド。天保13年の創業以来、180年以上ものあいだ江戸の美意識を引き継いできました。伝統的な技法を用いた浴衣は、いずれも粋で品の良さを感じるものばかりです。

【憧れの浴衣ブランド「竺仙」】定番の白×紺からシックなグレー系まで。おすすめ新作浴衣_img0
素朴な風合いの絣生地を用いた竺仙独自の「奥州小紋」は、竺仙を代表する人気浴衣。 浴衣:奥州小紋「源氏香に菊の柄」 ¥91300(反物価格)、帯:道屯半巾帯 ¥50600


 竺仙 2024年新作浴衣 
【一枚は欲しい、大人の白地浴衣】

【憧れの浴衣ブランド「竺仙」】定番の白×紺からシックなグレー系まで。おすすめ新作浴衣_img1
浴衣:コーマ白地「葛葉柄」 ¥41800(反物価格)、帯:道屯半巾帯 ¥50600

いつの時代も人々を魅了してやまない、夏の夜に映える白地の浴衣。竺仙なら、大人にこそ似合う素敵な一枚ときっと出合えます。

【憧れの浴衣ブランド「竺仙」】定番の白×紺からシックなグレー系まで。おすすめ新作浴衣_img2
浴衣:コーマ白地「向日葵柄」 ¥41800(反物価格)、帯:麻兵児帯 ¥38500
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浴衣:コーマ白地「菖蒲柄」 ¥41800(反物価格)、帯:道屯半巾帯 ¥50600

今では浴衣の定番といえる綿コーマ生地ですが、浴衣にコーマ糸を使用したのは竺仙が始まりだそう。このようなところからも竺仙の歴史の深さを感じます。白地に配した紺色の流れるような植物柄は、凛としてしなやかな女性を想わせるよう。


上の2枚の写真のように、同じ白×紺の浴衣でもあわせる帯によって雰囲気がガラリと変わります。上側の写真は、オレンジの麻兵児帯をあわせて。こちらは麻(小千谷縮)のハリ感と落ち着いた風合いが雰囲気のある「大人の兵児帯」。帯結びの必要がなく蝶結びでも着こなしが完成するため、涼しく気楽に楽しめるのがポイントです。


下側の写真(青色系の帯)は伝統的工芸品、沖縄首里の道屯(ロートン)花織の半巾帯でワンランク上の着こなしに。手織りの帯で皺も気になりにくく、しなやかでありながらしっかりとした締め心地が最高の一品です。
 

 


赤を効かせたコーディネート

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浴衣:綿絽白地「唐草柄」 ¥56100(反物価格)、帯:麻半巾帯 ¥35200

こちらは、半襟をつければきもの風にも着こなせる綿絽(めんろ)素材の浴衣。絽目と呼ばれる隙間のある織り方が風の通りを良くし、見た目にも涼やかです。白地に赤の効いた浴衣は、まるでリップのように顔周りを明るく華やかに見せてくれます。リバーシブルの麻半幅帯も赤系であわせて。
 

【名古屋帯で「きもの風」の着こなしも】

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浴衣:綿紅梅小紋「流水に菊柄」 ¥91300(反物価格)、帯:麻九寸手書帯「紅葉柄」 ¥110000

木綿地のなかでも「綿紅梅」「綿絽」「奥州小紋」「松煙染小紋」、絹糸を用いた「絹紅梅」などの浴衣は、半襟に名古屋帯、足袋をあわせてきもの風の着こなしも。ホテルのレストランや観劇、コンサートなどへ行く街着としてお出かけの幅がぐっと広がります。
 

グレイッシュカラーでワンピースのような装いに

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浴衣:松煙染小紋「菊尽くし」柄 ¥91300(反物価格)、帯:紗八寸名古屋帯 ¥107800

近年特に人気だという「松煙染小紋」の浴衣。松煙とは、樹脂分の多い松の根をいぶした煤(すす)のこと。この松煙を膠(にかわ)で練り、豆汁に溶いて染めたものを「松煙染」と言います。


松煙染特有のグレイッシュカラーはワンピースのような感覚で着こなすことができ、都会的な印象に。普段洋服で選ぶようなカラーのほうがしっくりくるという方にもおすすめです。

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浴衣:絹紅梅小紋「州浜取り菊」柄 ¥132000(反物価格)、帯:紗八寸名古屋帯 ¥77000

「絹紅梅」は、木綿糸と絹糸を用いた生地(絹85%・綿15%の比率)。たいへん薄くて軽いため「天女の羽衣」と例えられるほどです。美しい透け感が涼しげな印象を与え、他の浴衣地には無い艶やかさがあります。


きものの型染め(小紋染め)同様の「しごき染め」という技法で染め上げられた絹紅梅は、もはやほぼ夏きものの領域といえる一品。気軽に着られる夏きものとしてもおすすめです。
 

大人世代には「お仕立て」がおすすめ。浴衣の検討はお早めに


大人が上品に浴衣を着こなすには、やはりマイサイズでのお仕立てがおすすめ。着付けの仕上がりの美しさや、着崩れのしにくさが断然違います。夏のイベントだけではなく、旅行先での湯上りとしてマイサイズのお気に入り浴衣を持参するといった、通な楽しみ方も素敵ですね。


6月になると、人気の柄は売り切れ始めることも。また、お仕立ての混み具合によって仕上がりまで1か月~2か月ほどかかるため、まさに今が浴衣を検討するのにベストな時期。マイサイズの浴衣を纏えば、夏のお出かけがいっそう非日常感あふれる特別なものになること間違いなしです。


竺仙の浴衣は竺仙本店(※)をはじめとする全国の取り扱い店舗下記の催事会場にて販売中です。ぜひチェックしてみてくださいね。
※竺仙本店は日・祝日休業。土曜日は完全予約制です。
東京都中央区日本橋小舟町2番3号 営業時間:9:00~16:00  TEL:0120-558-529


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竺仙 催事情報開催中~6月11日(火)
・伊勢丹新宿店. 本館7階 呉服売場《特選きもの》
 「竺仙 浴衣&CHIKUSEN dress」
・金沢 香林坊大和 8階ホール「浴衣フェスティバル」
 
開催中~6月18日(火)
・大丸東京店 10階 和装小物売場
 「浴衣 YUKATAでお出かけしましょう」
 
6月12日(水)~6月18日(火)
・ジェイアール名古屋タカシマヤ 11階 きものサロン
 「和を彩る 江戸・東京デザイン特集」
 
6月14日(金)~6月17日(月)
・神戸 きもの百貨イトカワ様(神戸ホテルオークラ)催事
 
6月19日(水)~6月24日(月)
・岡山 天満屋 3階 きものサロン「竺仙展」
 
6月19日(水)~6月25日(火)
・名古屋三越 8階 呉服売場「竺仙展」
 
6月26日(水)~7月2日(火)
・大阪高島屋 6階 きもの売場「竺仙展」
 
6月29日(土)~7月7日(日)
・富山大和6階 きもの売場「竺仙展」
 

画像提供/竺仙
構成・文/度会千絵
 


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