先週末、キャサリン妃が公務に登場! 英国王室にとって重要な恒例行事、第一次世界大戦の終結を記念した戦没者追悼式典に出席されました。カミラ王妃が先週はじめに肺感染症を患われ、大事をとってこの日も欠席。よってキャサリン妃が高位ロイヤルメンバーの女性トップとして、ロンドンの外務・英連邦・開発省のバルコニーに立ち、国王や皇太子が追悼碑に献花される姿をご覧になりました。

追悼行事ということで、ドレスコードはもちろん黒。キャサリン妃が唯一ブラックをお召しになる機会ともいえますが、しかしながら日本の喪スタイルとは異なり、華やかさもあるのが英国流。よって、ブラック好きの私達にも参考になったりするんです。

1ヵ月ぶりの嬉しいキャサリン妃のお姿に加え、ファッションにも勿論注目! が、一瞬困惑させられる事態にも……。なぜならお洋服がリフォームされていたんです!

さて、一体どんな風にアレンジをされたのかをお伝えするとともに、これまでに強く印象に残る、キャサリン妃のリフォーム法も解説します。

 


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リフォーム後:最新のブラックコート・スタイル

キャサリン妃が1ヵ月ぶりに公務!過去に着た服をリフォームして着回し!「物を大切にされる心」が伝わるファッション<br />_img0
2024年11月10日、英国戦没者追悼式典に出席。 コート/キャサリン・ウォーカー 帽子/ジュリエット・ボッテリル ピアス/故エリザベス女王のもの 写真:Splash/アフロ

11月10日のキャサリン妃のお姿です。ご病気以来すっきりされた感はあるものの、お顔や表情はお元気そうで、勝手ながら安堵するとともに、変わらぬお美しさと存在感を改めて実感しました。

この日お召しになっていたのはスタンドカラーにエポレット(肩章)がついたコートに、花のモチーフとヴェール付きのファシネーターとのコーディネートでした。コート自体はミリタリー調テイストを感じますが、それほど強い印象がないのはリフォームをされたから!

襟元のアクセントとなっているベルベットのボウや、ベルベットのボタン、実はこれらが今回手を加えられた箇所なんです。もう一つ、肩章部分に付いていたフリンジも取り外されていて、簡単に言うとコートのデザインであるミリタリー感を最小限にされたのです。

その代わりに、光沢のあるベルベットという素材を使ってボウを着けたり、装飾が華やかなお帽子など、可愛さや女性らしさをプラスされました。追悼行事では、黒を着用しつつもこのような華のあるディテールが許されるのが、英国ならではですね。

ジュエリーに関しては、通常ダイヤモンドやカラーストーンが中心ですが、ブラックスタイルにはパールが基本! これは日本と同じですが、しかしダイヤモンドとのミックスまで可能なのが、欧州王室の特徴です。ちなみに、この時キャサリン妃がお着けになっているのは、故エリザベス女王のプライベートアイテムをお借りになりました。

2022年の国葬を含め、重要なシーンでは、エリザベス女王やダイアナ妃の愛用のパールジュエリーをお着けになるキャサリン妃です。

ちなみに、こちらがアレンジ前のコートデザインとコーディネートです!

リフォーム前 ミリタリーテイスト強めのオリジナルデザイン
 

キャサリン妃が1ヵ月ぶりに公務!過去に着た服をリフォームして着回し!「物を大切にされる心」が伝わるファッション<br />_img1
2020年11月8日、英戦没者追悼記念式典 写真:代表撮影/ロイター/アフロ
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2022年9月16日、陸軍訓練施設を訪問。写真:PA Images/アフロ

こちらが、元々のコートのデザイン。初お披露目された2020年の同行事(上半身の写真)と、2年後の公務時(全身の写真)ともに、モチーフ少なめのシンプルなファシネーターと合わせて、ミリタリー色の強いコーディネートをされていました。この時には、肩のフリンジとシルバーのボタンがアクセントとなり全体的にはシャープな印象で、軍のユニフォームさながらのスタイルでした。

今回、さりげなく数カ所をリフォームしたことで、フェミニンで華のあるスタイルに大きくニュアンスを変えました。

これはひとつの推測ですが、化学療法を終え闘病から一つの節目を迎えられたキャサリン妃の、前向きな心境の表れなのかもしれませんね。

洋服のボタンを変えてみたり、襟元にボウをつけるといったアレンジなら私達にもお手軽に出来るので、イメージを変えたい時に参考になりますね。