政府は2025年までにキャッシュレス決済比率を4割程度にするという目標を掲げ、ここ数年キャッシュレス決済を推進してきました。2019年10月から9ヵ月間にわたって行われたキャッシュレス・ポイント還元事業をきっかけに、コロナ禍で現金に触りたくない人が増えたこと、オンラインでの食材や料理の宅配・出前注文が増加したことも影響し、2023年のキャッシュレス決済比率は過去最高となる39.3%を突破しています。ただ、キャッシュレス決済は若い人には馴染みがあったとしても、高齢になると躊躇する方も多いかもしれません。今回の相談者・菜々子さんもご両親にキャッシュレス決済を勧めるか否か迷っているといいます。話を聞いてみましょう。
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高齢親、食事のあれこれや水分不足が心配になってきた...そんなとき取り入れたい3つの便利アイテムをご紹介>>
・高齢者とキャッシュレス決済
・シニアにオススメの「流通系電子マネー」
・介護現場におけるキャッシュレス活用
・キャッシュレス決済がシニアにオススメな理由
・今も続くPayPayの10〜30%還元キャンペーン
現金はどんどん使えなくなる!?今秋始動するキャッシュレス限定バス
先日テレビで「新札の発行に伴い、今年の秋以降にキャッシュレス決済限定のバスが実証運行される」というニュースを耳にしました。政府が盛んにキャッシュレス化を推し進めているのは知っていましたが、ここまで現金排除の方向で動いているとは……!
私は日常的にSuicaやPayPayで決済しているので、いくらキャッシュレス化が進んでも問題ありませんが、気になったのは親のことです。
77歳になる父は、マイナンバーのマイナポイント還元を機にPayPayを始め、今では難なく使いこなしています。問題なのは母です。いくら言っても「ポイント還元なんてたかが知れているし、新しいことをするのは面倒よ」と言います。確かに、現金が全く使えなくなる世の中なんて親が生きているうちに来るわけありませんが、母も何かしらのキャッシュレス決済を使えるようになればいいのに……と思うようになりました。
しかも最近、母は近所のスーパーで支払いに手間取り、後ろのお客さんから舌打ちされたのがトラウマになって支払いはいつもお札で行うようになったとのこと。そんなことを続けていたら小銭が貯まる一方ですし、なんだか無駄な気がして。
そもそも70代の親にキャッシュレス決済を勧めるのは無謀なのでしょうか。もし親世代でも気軽に使えるものがあれば教えてください。
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