高齢になると指先が動きにくくなり、お金を数えたり、おつりを財布にしまうといったことが億劫になりがちです。ですが電子マネーならカード1枚で簡単に支払いができるので、格段に負担が減ります。
また、多額の現金やクレジットカードが入った財布を持ち歩き、置き忘れたり落としたり、高齢者を狙ったひったくりに遭うと厄介です。一方電子マネーは、紛失や不正利用の観点からチャージの上限額が数万円に設定されており、被害額も少なくて済みます(WAON、nanaco、楽天Edyは上限5万円、Suicaは2万円)。
クレジットカードを落とした後の対応は大変ですが、電子マネーであれば、少しは心に諦めと余裕が出るかもしれません。
最後に、シニア世代に限った話ではありませんが、還元と言えばPayPayの「PayPayであなたの街を応援しよう!」キャンペーンをご存知でしょうか。PayPayでは、これまで450以上の地方自治体と連携し、10〜30%のポイント還元キャンペーンを行ってきました。こちらはコロナ禍で落ち込んだ地域経済を下支えする「地方創生臨時交付金」や物価高対策の交付金を原資としているのでひと段落した感はありますが、それでも2024年9月は埼玉県新座市や静岡県三島市などでの開催が決まっています。
また、PayPayに限らず、独自にキャッシュレス決済ポイント還元事業を実施している自治体もあります。こういった情報は自分から取りに行く必要があるので、【キャッシュレス決済 自治体名】で検索してみてください。
私たちの生活は確実にキャッシュレス時代に向かっています。最近は「○○億円還元」などの大型キャンペーンもひと段落し、決済サービスそのものの使い勝手が重視されるフェーズに入ってきました。ひとたび使い始めれば便利なものばかりなので、安心で手が届く方法から取り入れてみてはいかがでしょうか。
構成/渋澤和世
取材・文/井手朋子
イラスト/Sumi
編集/佐野倫子
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