いつまでも学び続ける大切さ


では、知的な活動とは何をすれば良いのか。まずは、ガンジー氏が教えてくれたように、とにかく学ぶのをやめないことです。自分の仕事に関することならそれは一挙両得かもしれません。私は日々医学論文を読む趣味がありますが、これはまさに一挙両得だと感じています。

91歳で旅立ったインフルエンサー大崎博子さんに教わった、「頭を使う」ことの大切さ【山田悠史医師】_img0
写真:Shutterstock

あるいは、仕事を辞めている人なら、運動と同じことが言えるかもしれません。「これが最強の脳トレ!」というものがない以上、自分が興味を持てること、楽しめることにチャレンジをすれば、それが正解なのだと思います。
 

 


娯楽化、習慣化できるものこそが最強


大崎さんは、こんなこともおっしゃっていました。
「楽しかったり、自分に合うなと思ったことは、大体3年は続けます。だけど、つまらないと思ったら、スッパリやめちゃいますね。あとは、お金がかかりすぎるものも、ストレスになるのでスパッとやめます。」

大崎さんのおっしゃるように、一度やってみて自分に合わなければ、スッパリやめて次に進めばいいのです。始めるものは、麻雀でも、日記を書くことでも良いでしょう。それが大崎さんのように、娯楽化、習慣化できるものになれば、それが最高の「脳トレ」なのだと思います。そしてそれが、自分にとっての「最強の認知症予防法」になるのではないでしょうか。

最後に皆様にメッセージをと伺い、大崎さんからいただいたのはこんな言葉でした。
「1にも2にも3にも健康が大切。幸せでいられるのも、やっぱり、健康だからです。そしてそれは、自分がある程度努力したり、工夫することによって叶えられるものなのではないか、と思っています。皆さん、健康でいましょうね」
 

91歳で旅立ったインフルエンサー大崎博子さんに教わった、「頭を使う」ことの大切さ【山田悠史医師】_img1

『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』
著:米マウントサイナイ医科大学 米国老年医学専門医 山田悠史
定価:本体1800円(税別)
講談社

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高齢者の2割には病気がないことを知っていますか? 今から備えればまだ間に合うかもしれません。

一方、残りの8割は少なくとも1つ以上の慢性疾患を持ち、今後、高齢者の6人に1人は認知症になるとも言われています。
これらの現実をどうしたら変えられるか、最後の10年を人の助けを借りず健康に暮らすためにはどうしたらよいのか、その答えとなるのが「5つのM」。
カナダおよび米国老年医学会が提唱し、「老年医学」の世界最高峰の病院が、高齢者診療の絶対的指針としているものです。

ニューヨーク在住の専門医が、この「5つのM」を、質の高い科学的エビデンスにのみ基づいて徹底解説。病気がなく歩ける「最高の老後」を送るために、若いうちからできることすべてを考えていきます。
 

 


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