調査では50%以上！「仲良し夫婦でもセックスレス」はいいのか、悪いのか？

夫婦のセックスレスについて、実話をもとに作られたコミック『君とはもうできないと言われまして』。
監修を担当した三松真由美さんは、セックスレス改善の専門家。「この肩書きを名のると、よく驚かれます」と笑います。ですが20年以上も、夫婦間や恋人同士の不仲の相談にのり、その相談の半数以上が、セックスレス問題。「原因は１００組いれば１００組違う」と話すように、それぞれのカップルの事情に合わせた、親身で適確な解決策のアドバイスを行なってきたそうです。

『君とはもうできないと言われまして』の主人公は夫からセックスを拒否されたことに悩む３５歳の主婦・律子。ひとり娘が７歳になり、やっとひとりで寝られるようになったのをきっかけに、夫婦の寝室へ戻り、ベッドで眠る旦那さんの隣にいそいそと潜りこんだものの……。まさかの拒否！
律子は、仕事と育児を両立しながら頑張ってきたのです。育児のためにやりたい仕事を我慢してきたのに、こんな夫の態度はせつなすぎます。

この夫婦に限らずセックスレス大国の日本。
先日、コンドームメーカー「ジェクス」が、全国男女5000人を超える“性”の大規模実態調査 「ジャパンセックスサーベイ2020」を発表しました。
本調査は20歳～69歳を対象に行われたものですが、2004年から日本家族計画協会が実施してきた「男女の生活と意識に関する調査」結果と比較するために、20歳～49歳の婚姻関係にある男女に絞ってみると、セックスレスが51.9%。セックスレス傾向が一段と進んでいることがわかります。

さらに、1年以上セックスしていない人に、「どれくらい前から」という質問が向けられています。男性は平均8.7年、女性は9.6年という結果でした。中でも60代の男性は11.4年、女性は12.8年なので、50代からセックスとは無縁の生活が続いていることになります。これは、他人事ではありません。

夫婦間のセックスはもはや不思議な行為？

セックスレスでも仲良し夫婦はたくさんいます。ふたりとも性に関心がなければなんの問題もありません。ですが、どちらかが性の衝動を我慢しているとなれば問題になってしまいます。

自分から意を決して誘って拒否された時の、女性の胸のうちは男性にはわからないでしょう。しかも、そもそもレスのきっかけは、律子にあったと夫は言いだすのです（怒）。

ですが、男性の衝動もまた、女性にはわからない訳です。
小さなすれ違いを放置してどんどん大きくなってしまえば、夫婦仲はギクシャクするばかり。長年一緒にいると、「言わなくてもわかってくれている」という何の根拠もない思いこみがデフォルトになってしまいがち。ですが、言葉でしっかり伝えないとわかり合えるはずはないと、改めて気がつかされるストーリー。
SNSの短いやりとりではなく、ダイレクトに話すことやちょっとしたスキンシップさえないことが、セックスレス以上に、妻の自己肯定感を奪っているのです。「1000のイイネより、１回のセックスが大切」と三松さんは言います。

愛し愛され過ごすための参考に！

コロナ禍の今は、夫婦が一緒にいる時間が長くなっています。
「旦那が意外に守ってくれて、頼りになった。買い物にもガンガン行って、子ども達の勉強も見てくれた。リモート会議を横目でみたら、旦那さんが難しい専門用語を使ってスマートに話している姿に萌えた」というプラスパターンと、「旦那は家事を一切やらない。やっても不十分。Zoomの設定ができずオロオロしている姿がつらい」と不満が募り夫婦関係悪化に拍車がかってしまうケースと二極化していると三松さんは分析しています。

本書のコミックで綴る夫婦の葛藤物語の間にある、三松さんのコラムが実は一番の読みどころ。「男性が萎える言葉とシチュエーション」、「夫と妻の性癖の不一致」など、腑に落ちるアドバイスは既婚者でなくとも注目です。

試し読みをぜひチェック！

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