大人になっても、劣等感に苦しんでいる人は、意外といるもの。コンプレックスを抱いていると、自信のない言動になりがちのため、いい状況になりにくいこともあります。
孔子の『論語』では、「五十にして天命を知る」というように、できることなら50歳になる頃には、自分の天命(使命)を自覚できるくらいになりたいものですが、劣等感があると「自分なんてダメだ」と思ってしまうので、天命(使命)どころではないことも。劣等感を捨てるためには、どうしたらいいのでしょうか。


劣等感を捨てる秘訣1:自分で自己を虐めていることに気づく

 

劣等感を抱いている人は、自分で自己を虐めています。自分のことを「ダメな人間だ」と責めていることも多いですしね。
自分を一番痛めつける能力のある存在というのは、“自分自身”です。他の人にどんなに悪口を言われようと、それを受け止めなければいいだけのこと。例えば、小学生に「ブス」と悪口を言われたとしても、「何を言っているのかしら?」と気にも留めないものでしょう。相手が誰であろうが、相手に自分を傷つける力を与えなければ、影響を最小限にすることは可能です。
でも、自分が自己を責めている場合は、そうはいきません。だから、劣等感を抱けば抱くほど、じわじわと影響を与え、自分を魅力のない人間にしていってしまうのです。

劣等感を抱いていると、自分の実力のなさを誤魔化すかのように、人に対してマウントをとったり、逆に、被害妄想を抱いて、「私をバカにしている!」と勘違いして怒ったり、また恋愛でも友達関係でも、自分を大切にしてくれない相手のいいなりになったりしがち。
そんな状態で、幸せになれるはずがありません。でも、そんなときは、「あの人が悪い」とか「環境が良くない」など、“自分の外側にあるもの”を原因にしてしまうことが多いもの。そういう人は、根本的な原因は、“自分の内側”にあることに気づかなければ、いつまで経っても変われないでしょう。

こういうことを言うと、「そんなことを言っても、私は綺麗ではないから、自信を持てないのは当たり前でしょう?」「学歴が低いのに、自信をもてるはずがないでしょう?」と、自分の気に入らない点を挙げ、だから「劣等感を抱くのは当然なのだ」と正当化したくなる人もいるでしょう。
そんな人は、あくまでも、“自分の外側にあるもの”のせいにしたいのです。そうであるなら、100歩譲って、「100%外側にあるもののせいであって、私は何も悪くなくて、自分には魅力があるのだ」と思えたら、劣等感を抱かないものですが、そんな人はほぼいません。なんだかんだ言って、自分を責め、苦しんでいるものです。
つまり、心の奥底では、「自分自身に根本的な原因」があることを分かっていることが多いのです。ただ、その原因を見誤ってしまうと、単に自分を責めるだけの人間になってしまいます。
そうではなく、「ものの考え方を変える必要があるのだ」ということを理解すればいいのです。

特に、劣等感に苦しんでしまう人が一番変えたほうがいい「ものの考え方」があります。それがあるから、自分を責めてしまうことがあるからです。それについては、次のページで紹介します。
 

次ページ▶︎ 「劣等感を抱く原因となる、ものの考え方」について

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