ミモレブロガーの大熊洋子さんが、晩冬のマリンスタイルを紹介します。

 

日本の寒波がウソのように、パリは暖かな晴天が続いている。打ち合わせをしたかのような同じタイミングで、フローリストの店頭は黄色い花が並び始めた。あ、ミモザ! 目が覚めるような明るい色に目を奪われ立ち止まる。買おうかな、や、今日は止めておこう。店員さんと目があってうふふと照れ笑い。通りすがりの人々も、皆同じ反応なのに笑える。そうだよね、春はこれから確実にやってくるのだから焦らなくてもいいんだ。こういった季節が変わる小さな兆しが、私に生きる喜びを与えてくれる。

背景はメトロ入口付近や公園によくあるパリ名物はメリーゴーランド。子供にねだられ、親はしぶしぶ「一回だけね!」が合言葉。

朝晩はまだまだ冷えるけれど、次の季節を連想させるような軽い装いにしようと思った朝。冬のマリンスタイルだわね。こんな日のアウターはもちろんボーダー柄のムートン一択で。ライトブルーのワイドパンツを合わせたらいっちょ上がり。

 

この超ワイドなシルエットのボトムスは、デニム素材ながらもマキシスカートのようなエレガントさがあり、大人のカジュアルスタイルには丁度いい。オーバーサイズのボリュームトップスは裾の一部をウエストに押し込んでウエストラインをマークする。袖をまくって手首を見せることによって抜け感を出してね、と。小柄だからこそちょっとしたコツを駆使してバランスを良く見せたい。

後姿はこんな感じで、トップスの裾は出したまま。足元はネイビーとベージュのツートンカラーのショートブーツを合わせていますが、見えなくてごめんなさい。

手袋をするほどの寒さではなかったのだけれど、アクセサリーのひとつとして取り入れた。こちらは来年創立100周年を迎えるメゾンファーブルの定番型で、ブティックには必ず置いてある安定の逸品。

フランスではマスクが不要の生活になって久しい。久しぶりに顔まわりのアクセサリーを付けたくなった。コロナ禍以前はヘビロテしていたシャンデリアのパーツ型ピアスをジュエリーボックスから取り出してみる。どうもご無沙汰しております。キミは変わらず素敵なままで何よりですな。クリスタルの輝きって永遠だもんね。私は人間だからちょっと老けたけどね。でも好きなものは変わってないよ。

 

ピアスを装着した時の耳に感じる重みが懐かしく嬉しくなる。うん、やっぱ似合うなコレ。

 

構成/幸山梨奈
 

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