芸能の仕事をしている者同士で助け合い


──芸能のお仕事って、ってどれくらい急に決まるものなんでしょうか。

伊藤:撮影期間に入っちゃうと、例えば昨日までに撮り終えなきゃいけないはずのものが撮り終えられなくて、明日の朝7時からちょっと2時間だけ撮影しますということもあります。10代の頃は特にオーディションにいっぱい行っていたんですけど、「明日オーディションが決まりました」、と前日の夕方ぐらいに言われたりもします。

──そうなるとなかなかバイトもできないですよね。

伊藤:できないです。試食販売とか単発の仕事だけですね。単発の仕事でも前日にキャンセルとかはできないですし。急に予定が変わってしまうので、バイト先の方にいい目で見られないですし、芸能の仕事をしているっていうのも言いにくかったりして、働きづらさはありました。

──Fluffy Ketに登録している方の中には芸能のお仕事を目指す方もいらっしゃるんですよね。芸能の仕事が入ってしまった場合のペナルティはどうなっているんですか?

伊藤:もし誰かがオーディションとか仕事になったときは代わりに誰かが行くという風に、助け合っていくというかたちにしています。誰か行けなかったときに補えるので、ペナルティを課さなくて済むんです。Fluffy Ketでは横の繋がりを作りたいと思っていて、シッター同士が集まる機会を作ったり、密にコミュニケーションを取ったり、ベビーシッター体験会を開いたりしています。そこで関係が築けるので、助け合うということがしやすくなるかなと。

 

──不定期で予定が見えないような仕事を頑張っていきたいという方が、掛け持ちで仕事ができる環境作りがすごく大事だと思います。働き方をサポートするという役割も大きいですよね。

伊藤:そうですね。前登録していたベビーシッターの会社は個人事業主として働けて、働きやすかった反面すごく孤独でした。もちろん現場に行くと子どももお母さんもいるし、すごく楽しいんですけど、仕事面でのアドバイスをもらったり相談ができる人がいなくて。

 

──すごくわかります。個人事業主って横の繋がりがないんですよね。

伊藤:私達の会社では、運営との距離も近くしたいし、いつでもLINEで連絡したり、電話していいよと伝えていて、何かあったときに私達がいるって思ってもらえるような存在になれるように心がけています。