更年期世代は、ゆらぐホルモンのせいで自律神経が乱れやすいお年頃。寝つきが悪い、眠りが浅い、すぐにイライラしたり、不安になったり、精神的にも不安定になりがち。そんな乱れた自律神経を簡単に整えることができる方法が呼吸法です。

呼吸外科医・奥仲哲弥先生がおすすめする「やせ呼吸」は、下腹がへこみ、尿漏れまで改善すると、今話題になっています。強く長く吐くことを意識して呼吸をするだけ。簡単でラクだし、時間もお金もかからない。自律神経が整い、ダイエットも不調改善も叶える究極の健康法「やせ呼吸」を紹介します。


「やせ呼吸」にチャレンジした50代女性に驚きの効果が!


これまで数々のダイエットに失敗してきたという2人の50代女性。1ヵ月「やせ呼吸」を続けたこの2人のビフォーアフターをご覧ください。

 

まずはお腹をへこませたくて「やせ呼吸」をはじめたNさん。
最初は長く吐くことができずに驚いたそうですが、1週間もすると長く吐くことにも慣れ、1ヵ月後には下腹は9㎝、ウエストは5.2㎝も減っていたそうです。
それ以上に驚いたのが、健康診断で注意されていた血圧。142/94だったのが「やせ呼吸」をした翌日には120/92に下がったこと。さらに、悩みだった尿漏れも改善したそうです。

 

もうひとりの体験者Mさんは1ヵ月で下腹6㎝、ウエストは4㎝サイズダウン。
睡眠の途中で目覚めてしまい、一晩ぐっすり眠れることはほとんどなかったというMさんでしたが、「やせ呼吸」をはじめてから一晩中熟睡できるようになったそうです。

 


横隔膜を動かすことで、副交感神経のスイッチが刺激される


お腹がへこむだけでなく、一見、関係がなさそうに思える高血圧、尿もれ、不眠などの不調も改善できる「やせ呼吸」。
なぜ、ただ呼吸するだけで体にいい効果がたくさんあるのか、「やせ呼吸」を提唱する呼吸外科医の奥仲哲弥先生に伺うと、「長く強く吐く『やせ呼吸』は、横隔膜を大きく動かすので、自律神経のバランスが整います。ですから、お腹がへこむだけでなく、不調改善にも役立つのです」と教えてくれました。
「パソコンやスマホを長時間使う現代人は、多くの方が猫背で、呼吸が浅くなっています。さらに長く続いたコロナ禍によるマスク生活によって、浅く回数が多い口呼吸が習慣化している方が少なくありません。このような口呼吸では深く呼吸をするときに使われる横隔膜を使わずに呼吸をしています。
『やせ呼吸』の大きな特徴のひとつが、口呼吸ではほとんど使わない横隔膜を使うことです。横隔膜には自律神経が集中しており、横隔膜を大きく動かす『やせ呼吸』をすると副交感神経優位の状態になります。
ですから、『やせ呼吸』が習慣になると自律神経が整い、よく眠れる、イライラや不安が軽くなる、血流がよくなるので血圧も整うなど、さまざまな不調改善のサポートになるのです。また、強く長く吐くときに自然と体幹に力が入るので、続けていけばお腹がへこんできますよ」

 
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