いよいよ、最終回を迎える『VIVANT』(TBS系)。テントの日本モニターの正体や、ノーゴン・ベキ(役所広司)の本当の目的など……まだまだ未解決の謎が多い本作。今回は、最後の直前考察をしていきたいと思います。

※本稿は『VIVNAT』第9話(9月10日放送分)までの、ストーリーの重要な部分に触れています。未見の方はご注意ください。


テントの“日本モニター”の正体は?


第9話では、テントの日本モニターから動画が届き、乃木憂助(堺雅人)が撃ち殺したはずの別班メンバーが生きていたことが明らかになりました。つまり、乃木は別班を裏切って父親に会いに来たわけではなく、あくまでも別班の任務として、テントに潜入していたということ。乃木卓(林遣都)がノーゴン・ベキになるまでの悲しい過去が描かれた直後だったので、胸が苦しくなりました。ベキにとって、乃木はずっと探していた最愛の息子。やっと再会できたと思って喜んでいたのに、実は騙されていたなんて……。

 

そこで気になるのが、別班メンバーの動画を送った日本モニターの正体です。その人物がテントに別班メンバーの動画を送らなければ、乃木の嘘はバレなかったわけで。ネット上では、このモニターはいったい誰なのか? を考察する声が多く上がっていました。

まず、乃木が撃ち殺した別班の顔を確実に知っているのは、司令塔・櫻井里美(キムラ緑子)と、現場に来た野崎守(阿部寛)、ドラム(富栄ドラム)、そしてチンギス(バルサラハガバ・バトボルド)。ただ、日本モニターはかなり近い距離で別班メンバーの動画を撮影していたため、顔を合わせたことがある櫻井だとバレてしまう可能性が高い。そして、チンギスはバルカ在住なので、日本モニターの候補からは除外されます。となると、残るのは野崎とドラムになりますが……(震え)。

私は、野崎よりはドラムの方が可能性が高そうだなと思います。なぜなら、ドラムは素性が謎に包まれているんですよね。日本語を話すことができないけど、聞き取ることはできる、とか。そもそも、私たちは一度も彼の声を聞いたことがないですよね(一瞬、驚いた時に「あああっ」と言ったことはあるものの)。

もしかしたら、かつての乃木のように、人身売買に出されていた可能性も? そのショックで声が出せなくなってしまったのなら、いろいろと辻褄が合ってきます。テントは孤児救済をしている団体でもあるので、ドラムはベキに救われて仲間になったのかもしれません。最終回で、ペラペラと日本語を話し始めたらめちゃくちゃ怖い。

また、何かと怪しい柚木薫(二階堂ふみ)説も考えましたが、彼女がテントのモニターだとしたら、ベキとノコル(二宮和也)に、ジャミーン(ナンディン-エルデネ・ホンゴルズラ)の安否を知らせていたはず。2人は、乃木からジャミーンの手術が成功したことを聞かされた時、安堵の表情を浮かべていましたよね。ということは、やはり薫とテントはつながっていないのでしょうか。どちらにせよ、薫には“何か”ありそうですが……。

ただ、やっぱりドラムのことを信じたい私は、日本モニターは新庄浩太郎(竜星涼)だったらいいなぁと思ってしまいます。彼は公安なので、野崎に別班の仲間割れ事件の詳細を聞かされた可能性もある。それに、これまでいく度となく尾行を失敗してきた理由が、ただのポンコツだとは考えにくいんですよね。日本モニターか、もしくは別班の一員なのか。彼には、秘密が隠されていそうです。