Q4.「小学校3年生以下の子どもだけで登下校させる」のは「虐待」だと思いますか?(選択式回答)


・思う⋯⋯2.4%
・思わない⋯⋯85.7%
・どちらともいえない⋯⋯11.9%

 

「思わない」が8割以上。「虐待」という表現が強すぎるという声もありました。

Q5.「小学校3年生以下の子どもだけでおつかいに行かせる」のは「虐待」だと思いますか?(選択式回答)


・思う⋯⋯2.4%
・思わない⋯⋯81%
・どちらともいえない⋯⋯16.7%

 

「思わない」が8割以上。Q4と同じくらいの割合ですね。

Q6.「小学校3年生以下の子どもを車内に残して買い物にいく」のは「虐待」だと思いますか?(選択式回答)


・思う⋯⋯26.2%
・思わない⋯⋯28.6%
・どちらともいえない⋯⋯45.2%

 

こちらは意見が割れました。「どちらともいえない」が最多数の4割強ということから判断に迷う人が多かったのかもしれません。

Q7.この埼玉県の虐待禁止条例改正案について、あなたの意見・感想を教えてください!(任意・自由記述式)

おかしいと感じる人の声
・代わりに見てくれる人がいない場合はどうすればいいんですか? と思います。世の中のお母さんは専業主婦ばかりではないし、まったく世の中の事情を汲んでいない、理想論を振りかざすのはやめて欲しいと思いました。

・働いている立場からすると、これが虐待と言われたら働きに行けません。

これを虐待とするならば、埼玉県で働けなくなった分の賃金補償をしてくれないと生活できません。学童も入れない状況なので、学校で校外に出ずに校舎内でそのまま預かるシステムにしてもらわないと。そのくらいしっかりした整備もできないのに、虐待だけ先走り過ぎだと思います。

・何をどう解釈するとこれらの行為を虐待と捉えるのか、どういう方々が発案したのか、聴いてみたいです。働いていても働いていなくてもこれらの行為は普通にあると思います。

・どうしてこんな条例案が出てきちゃったのか、その背景を勘ぐりたくなるような内容だと感じました。虐待かどうかを定義するのは、親が子供から目をはなす瞬間があるかどうかじゃなくて、その目線に込められた想いの問題でしょうに。虐待を防止するのに本質的ではない上にこれが実現したら、回覧板を渡しにいくのに子供からちょっと目を離した母親が虐待扱いされるんでしょう? ホラーですよ。

・子どもを大事にするという意味を取り違えているのではと感じる。
この条例を作った方は実際に子育てをしたことがあるのだろうか。
とても疑問がある。現実離れしていて、とても市民に寄り添った政治とは思えない。

・年配の男性による「おじさん政治」が限界に来ていることの表れでは。
 

保育所などの整備が先なのでは?という声
・もしもこの法律を可決させるのであれば、預かりとか保育所とか、可能にするためのハード面を整えることが先決だと思いました。そこがないのに、こんな法案、虐待や少子化に拍車をかけてしまう気がします。

・日本の環境を考えず外国の真似をして利権を得たい政治家が考えているだけのことで、親が責められる窮屈な環境をつくりだすだけだと思います。こんな条例ができたら、ますます親の負担が増えるので少子化が進みそうです。負担を増やす条例より、子どもを持つ親が安心できる支援の条例をつくるべきだと思います。


大雑把すぎるのでは?という声
・たとえば車内に残す場合、虐待というより様々な危険が考えられる為、注意喚起が必要だ。でも他の改正案は、子供にとっても有難迷惑な場合もあるのではないか。私は都下育ちだが、小学校1年のひとり下校での寄り道は楽しかったし、買物のドキドキも良い思い出だ。大雑把過ぎる改正案、もう少し精査して欲しい。

・上記のような状況での、各家庭における様々な背景も考慮せず、ひとくくりで『虐待』と判断するのは極端すぎる。だからと言って、上記のような状況がすべて許されるとも思わない。そのあたりの線引きがものすごく難しいところではあるが、丁寧に議論し、誰もが納得できる条例にした上でリリースするのが理想。


・虐待とまでは言えないことがほとんどだとは思います。でも、留守番だって、5分なら大丈夫だけど、5時間では虐待に当たると思います。この機会に、どこからが虐待なのか、みんなで考えるのが大切だと思います。一番大切なのは、子供の命が守られることです。

・条例となるとどうしても画一的になってしまい、極端すぎることが出てきます。でも一番大事なのは子供の命なので、これが少しでも防げるならという気持ちです。本来は、ご近所付き合いの中で、助けられたりすることなんでしょうが、今時の弊害で、そういう助け合いが望めませんから。


海外との比較や治安の変化から、一部納得できるという声
・最初聞いたときは、あり得ない、と思いましたが、そういう意見が出てくる時代、治安になっているのかなぁ、とも思いました。フランスなど他国では法律で禁止されていることを考えると、確かに低学年の自己判断が難しい年頃の子供達を守るために必要なこともあるとは思いました。とはいえ、100m先への回覧板、高校生との留守番も、はさすがに厳しいとは感じます。地域みんなで子育て、おおらかな時代ではなくなっているのかも、と少し淋しくは感じますが、やはり危険は増えているこの頃、だからこそ出てきた意見なのだと思いました。

・子供がいないので客観的な意見になりますが日本もアメリカみたいな社会になってきたのかなと思いました。上記はアメリカでは虐待ではないにしても常識外な行動になると思うので。


・虐待という表現は行き過ぎだと思う。ただし、欧米はすでに子どもだけの外出を禁止しているところが多いので、今後日本も少子化が進み、子どもを狙う犯罪も増えるかもしれないので、この件は日本社会全体で積極的に話していかなければいけないと思う。

・私ならこう考えます。
1)〜6)、特に3)〜6)は小学生の間(12歳以下)は1人の場合は子どもの安全を考慮し虐待案件に認定したい。
子どもへの性犯罪が近年増えており、海外に比べ日本は刑罰が軽く非常に問題だと思う。また誘拐や事故のリスクも高まり証言が得られにくい。4年生以上でも、全て交通ルールを教え、理解でき、他人について行かないなど約束事を決め、それらが守れる事が前提。
2)は4年生以上の兄や姉(火は使わない、ベランダに出ない、インターホンには出ないの約束事が理解でき守れる人)が一緒に家にいる場合は虐待に該当しないと思う。
3)は4年生(10歳)以上で、友達と一緒の場合は、徒歩圏内の近所の公園に限り虐待には当たらないと思います。

・在住国では、14歳未満だけの留守番や車の中に残しておくことは原則法律で禁止されています。(状況が整えば、年齢によって許されますが詳細な条件があります)虐待防止というより、育児放棄から子供の安全を確保するためです。学校の休暇中は、預け先がなければ職場に子供を連れてくることにも比較的寛容です。社会全体でこのルールを守れるような素地(認識)があるので、できることだと感じています。現在の日本は、ルールだけを作ったところで運用を許容できる社会ではないと思います。

・海外との格差を考えると、また、近年の児童虐待の増加を考えると、いくら日本が安全な国であってもこういう条例が検討されるようになるのは仕方のないことだと思っています。「ほんのちょっと」が1時間になったり、夜間、子供だけで放置して事故や事件に巻き込まれたりってありますから。そして、一見、面倒そうな制限が、母親自身を守ることにもつながってくる、というのはあると思うので。たとえば、シッターさんや地域の見守り視線の多さは、子育ての孤独や孤立から親たちを救うから。これって多分、日本では少数意見でしょうけれど。
ただし、シングルマザーやワーキングマザーへの行政の支援や補助とあわせて、検討すべきと思っています。

・小3以下の子供を屋外(自宅などの通常の居場所となる場所以外)に行かせたり、残しておくのは虐待とまでは言いませんが、良くないと思います。
 

埼玉県によると、この虐待禁止条例改正案について今月10日に取り下げられるまで、反対意見871件、賛成意見2件が寄せられたそうです。
アンケートでは昨今の治安の悪化から「仕方がないのでは」と一部賛成する声も。海外では子どもだけの外出や留守番を法律で禁止されている地域もあるという意見も出ました。ですが、それは行政支援や社会全体で子育てをサポートする環境整備があるという前提の上に成り立っているもの。もしこのような法案を実行しようとするなら、まずは子どもだけで外出・留守番をさせなくても良い環境を整備する方が先だと言えそうです。あなたは、どう思いますか?

次回の「〔ミモレ編集室〕にミドル世代の常識・意識を聞いてみた!」もお楽しみに!

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文・構成/大槻由実子

 

 

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