昨年 3 月に行われた WBC(World Baseball Classic)にて、侍ジャパンを3大会ぶりの優勝へと導いた栗山英樹前監督。野球ファンならずとも話を聞きたくなる存在です。この人の指導力や求心力を盗むことができれば、会社の後輩や自分の子どもをスーパースターに育てることができるかもしれないのだから。

人が大きく成長するとき、誰かの「信じ切る力」が必要になると栗山さんは語ります。最新の著書『信じ切る力 生き方で運をコントロールする50の心がけ』では、豊富な経験に裏打ちされた実践的な人生論が綴られており、向上心を燃やしたいすべての人にインスピレーションを与えてくれる一冊です。インタビュー前編では、揺るぎない信念が確立された背景に迫ります。

侍選手が「監督、近っ!」栗山英樹の次元の違う熱量の源とは?“落ちこぼれ選手”から“世界一の監督”へ、人生を切り開いた「信じ切る力」_img0
 

栗山英樹
1961年生まれ。東京学芸大学を経て、1984年にドラフト外でヤクルト・スワローズに入団。1989年にはゴールデン・グラブ賞を獲得するなど活躍したが、1990年に怪我や病気が重なり引退し、スポーツジャーナリストに転身した。2011年に北海道日本ハムファイターズの監督に就任。翌年パ・リーグ制覇、2016年には日本一に。2022 年から日本代表監督に就任、2023年のWBCでは世界一に輝いた。2024年からファイターズ最高責任者であるチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)を務める。