自分らしさを生かしながら“気持ちいいヤツ”でいたい


——自己中心的になってもおかしくない年齢だと思いますが、成熟した考え方が身についているんですね。今年4月にmi-molletに登場してもらった際に醍醐さんは「人柄を磨きたい」と語っていましたが、その心がけが周囲に伝わっているからこそ次々とオファーが舞い込んでいるのかもしれませんね。

醍醐:いや、新しい仕事をいただけるのはマネージャーさんの営業力が高いからじゃないですかね(笑)。僕自身、演技に関する情熱やアプローチは駆け出しの頃から変わってないと思いますし、何を評価していただいているのか自分では分からない部分もあるのですが……。人柄については“気持ちいいヤツ”でいたいとは、ずっと思っています。挨拶はいつも明るくちゃんとするし、若いからと言って何でも受け入れるのではなく、違和感を抱いたら自分の意見を伝えるとか。陰でネチネチ言ってふて腐れるタイプにはなりたくないと思っています。

 

——人柄においてお手本にしたいと思っている存在はいますか?

醍醐:僕は『天気の子』でご一緒した川口典孝プロデューサーの人柄が好きで、今でも慕っているのですが、さすがに自分とは立場も年齢も性格も違うことに気づきまして。誰かを目指すのではなく、自分らしさを生かしながら人柄を磨いていきたいと最近は思っています。でも、僕の中では『舞いあがれ!』の現場で主演を務めた福原遥さんの振る舞いが記憶に残っていて。誰よりも疲れているはずなのに、いつもニコニコしていて、そのおかげで現場が優しい世界になっていたんです。すごく素敵でした。僕も座長を任された際には適切な空気を作り出せるような存在になりたいです。

 

——11月29日には初の写真集『となりのこたろー』が発売されます。完成した写真集を見て、どんな手応えを感じていますか?

醍醐:自分の写真集なので当たり前なのですが、ページをめくって「うわ、俺ばっかりだ!」って思いました。途中で他の人の顔が見たくなっちゃう(笑)。そんな感じで、どうしても気恥ずかしくなってしまうのですが、全体的に自然体の自分が映っていると思いました。あえて髪型や服装をラフにして挑んだ撮影も多いですし、それこそプライベート感覚で自分が好きなサウナやスケボーも楽しむことができたので、コンセプトである“隣にいる感じ”がちゃんと出ているのではないかと。僕にとって宝物のような1冊になりました。