役柄的に筋トレの輪に入れなくて少し寂しかったです(笑)


——ゲームセンターに訪れるシチュエーションもありましたが、学生時代の放課後を思い出しましたか?

醍醐:そうですね。学生の頃はクルマのハンドルを操作するレースゲームにハマっていて、よく友だちとゲーセンに行っていました。

 

——ちなみに映画『OUT』で演じた丹沢敦司はゲーム機に回し蹴りをするような男でしたよね。

醍醐:そういうシーンがありますね。でも僕自身はそこまでヤンチャなタイプではなかったです!

——『シガテラ』はいじめられる役柄で精神的に落ち込むことがあったそうですが、暴走族の最強キャラを演じた『OUT』の現場ではどんなテンションになりましたか?

醍醐:品川祐監督のこだわりで難易度の高い複雑なアクションシーンが多かったのですが、僕は格闘技経験者だったので食らいつくことができました。そこは最強キャラの面目を保てたと思うのですが、身体の線が細い設定だったので、撮影の合間に競い合うように筋トレに励んでいた共演者の輪に入れなかったんですよ。そこは少し寂しかったです(笑)。喧嘩のシーンでも丹沢は軽々と一線を超えた攻撃ができる人間ですし、役に入り込み過ぎると危険なので、撮影以外の時間はスイッチを切り替えるようにしていました。

——ガチムチではなく、美しく引き締まった身体は写真集でも披露されています。自分の写真を見て、10代の頃と比べて外見が変わったと思いますか?

醍醐:やっぱり多少は大人っぽくなった気がします。そして、昔と比べるとカメラの前でいろんな表情ができるようになったかな。以前は静止画に苦手意識があって、カメラを向けられると身構えてしまうクセがあったのですが、最近は少し肩の力を抜けるようになったと思います。

——ドラマ初主演や初写真集を経て、来年はどんな“初”を経験したいですか?

醍醐:来年は4月から7月にかけて舞台『千と千尋の神隠し』(ハク役)のロンドン公演があるので、僕にとって初の海外ステージです。お客さんのリアクションも日本の公演とは違うでしょうし、俳優として刺激に満ちた経験になると思うので、今からワクワクしています。とにかく来年も目の前の作品に全力で向き合って、課題を見つけて、それを克服するために頑張って、地道に1歩ずつステップアップしていけたらいいなと思います。

INFORMATION
『となりのこたろー』

 

醍醐虎汰朗のファースト写真集。テーマは「気づけばいつも隣にいる男友だち」。ゲームセンターで遊んだり、夜にスケボーをしたり、町中華で昼食を食べたりと、友だちだから見せる自然体の表情が切り取られている。一方でウイスキーを片手にバーでたたずむ大人びた表情や朝シャン後にしたたる水をぬぐう姿も収録されており、そのギャップに翻弄される内容となっている。

発売日:2023年11月29日
価格:3080円
ページ数:118P
出版社:講談社

 
 

撮影/大門徹
スタイリスト/伊里瑞稀
ヘア&メイク/粕谷ゆーすけ(ADDICT_CASE)
取材・文/浅原聡
構成/坂口彩