お客さんにウケなくても、舞台袖で芸人仲間が褒めてくれた


——もちろん、赤羽さんはご実家に住んでいるとか、おふたりとも元々東京に住んでいて上京してきたわけじゃないとか、いろいろ要素はあると思うんですけど、周りがどんどん売れる中で、自分たちが大きな結果が出ないというのは、同じ状況だと悲壮感漂う人もいるのかなと思うんですよね。

赤羽:やってて楽しいっていうのがやっぱりすごい大きいです。

——結果とか、どう見られるかより、自分たちが楽しいことが大事、という感じだったんでしょうか?

児玉:そうですね。それで生活ができたら最高ですよね。そのためだったら、一生懸命になれたんです。努力を努力とはあんまり思わないというか。

 

赤羽:お客さんの前であんまりウケなくても、袖に捌けると、見ていた他の芸人が「面白かったよ」とか結構言ってくれたので、励みになっていました。例えば、トータルテンボスさんとルミネtheよしもとでご一緒した時に、賞レース用のネタをやると、かなり早い段階から「このネタ絶対いけるぞ」と言ってくれたんです。

児玉:先輩だけじゃなくて後輩も言ってくれました。GAGの福井とか、相席スタートの山添とか、「頑張ってください」って、全然駄目だった時から言ってくれました。ネタを少し変えたねって、気づいてくれる人もいて。

赤羽:そういうのがすごく嬉しかったです。

児玉:あと、先輩にご飯をおごってもらうことがあったんですが、後輩にも飯をおごってもらってました。

赤羽:僕ら結構後輩にかわいがってもらえるタイプっていうか。

40年仲良しの秘訣は「許すこと」


——おふたりは、40年来の仲だそうですね。もう熟年夫婦ぐらいの感じだと思うんですけど、コンビ仲を保つ秘訣はなんでしょうか?

児玉:本当に、「許す」「忍耐する」だと思います。

赤羽:若かったり、コンビ歴が長くない人だと、相方に求めすぎたり、ここをもっとこうしてああしてとか言っちゃうと思うんです。でも、実際は生活とか性格的なことは言われても直せなかったりするので、僕らはそこはあんまり言わないですね。