未経験部長が抱える、不安と不満とは?

 

想像するに、部長さんが抱えている思いは二種類あるのではないでしょうか。「広報業務について知らないという不安」と、「自分が主体的に業務に関われないという不満」です。

一つ目の「広報業務について知らないという不安」は、なんとなく理解できますよね。部長さんは今、自分の得意なフィールドから放り出され、自分のスキル・知見が役に立たない状況に置かれていると思います。そんな状態で仕事の判断を求められても、「本当にそれでいいのか?」「部下の言う通りにしていいのか?」という不安が拭えなくなって、ネガティブ発言を連発してしまうのも分からなくはありません。

 

「だったらちゃんと勉強して!」と言いたいところですが、アサコさんたちは部長さんより業務経験の長い「先輩」でもある立場。相手を突き放さず、粘り強く「対話」をするのが近道です。

専門用語・業界用語を使いすぎない、ものごとの前後関係は省略せず説明する。「これは一度報告したから覚えているだろう」と思わず何度でもリマインドする……。報告や相談、資料作りにおいても、ちょっと面倒でも気を付けてあげたらいいのではないかと思います。

 

そして二つ目の「自分が主体的に業務に関われないという不満」は、実は部下の盲点になりがち。

部下からすると、「部長は未経験なんだから、私たちで仕事をさばかなきゃ」と思ってしまうかもしれません。しかし部長としては、部長の自分が蚊帳の外に置かれている、あるいはリスペクトがないように感じてしまうのかも。部長の意見も聞きながら意思決定しないと、いつまでも業務に対する当事者意識を持ってもらえないというデメリットもあります。

案件のスタート時点から報告し、意思決定の過程に参加してもらう。取引先との面談にも積極的に参加してもらう。「分かってない人に参加されても、逆に面倒なことになりそう……」と感じるかもしれませんが、部長さんを尊重し、経験値をつけてもらうことで、ネガティブな姿勢が改善する可能性は大いにあります。それに何より、アサコさんたちとは違う経験をしてきた人だからこその、新しい視点からの意見も貴重なものです。上司なりの意見や見解を積極的に聞いてみるのも一つの方法かと思います。

アサコさんたちにとって、今はとてもしんどい時期だと思います。けれどこれからも前向きに、部が一体となって仕事ができる環境をつくるために、部長を味方につけられますように!


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文/梅津奏
作画/Sumi
構成/山本理沙

 

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